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「おはよう!笑!」
「おはよう。尚。」
episode17
あれから翌日、いつものように尚の家で集合し、二人で学校に行く。
尚と登校しだしたのは最近で、いつも一人で行っていたから、毎日が凄く新鮮に感じる。
「そういえば大丈夫だった?その…お友達とは…」
「え?あぁ、平気平気。なんならもう仲直りできたし!」
「そうなの?よかった〜…」
俺が尚と登校しだしてからは、ちょくちょく類さんも学校へ行くようになったらしい。
俺が頑張ってるから、自分も頑張るだとか何とか…
「そういえば、今日転校生来るらしいね!」
「え?このタイミングで?」
この時期、もうすぐ夏休みが始まろうとしていた。
「うん!どんな人だろう…?女の子かな男の子かな?楽しみだね!」
「確かに。仲良くできるといいけどな」
学校の校門を跨ぎ、教室へ入る。
そして、何故か俺の席の隣に、机が置かれていた。
え、まさか、俺の隣なの?転校生…
「笑の隣空いてるから、ここが転校生の席なのかな。」
「どうだろう…。でも、今までここに席なんて無かったから、多分そうだと思う…」
「じゃあ、仲良くなれるチャンスだね!」
「そ、そうだな…」
でも正直なところ、一番端のこの一人席が気に入っていたから、なんだか残念。
それに、案内とかされそうだし…
クラスは皆して俺の隣の席に視線を向けていた。
…俺の隣ってことは女子か…。
でも、うちのクラスは女子が多いため、男子が来てほしかったが…
「あ、やばい、次の時間の準備してなかった!じゃあね!笑!」
「うん、また後で。」
そう言って尚は自分の席へと戻る。
転校生か…。相手も緊張してるだろうし、俺はいつも通りでいかないと…!
「噂になっていると思うが、転校生が来るらしい。まあ、歓迎してやれ。」
いや、他人事みたいに言うなよ。
「じゃあ、入ってこい。」
先生がドアの方を見ると同時に、クラスもソワソワしながら視線を向ける。
そのとき、ドアがそっと開く。
そこにいたのはー…
「んじゃ、自己紹介よろしく」
「はい。…隣町から来ました。宵田 晴海です。宜しくお願い致します。」
綺麗な黒い髪に整った顔立ち…
この人…
「良かったな、お前ら、特に女子。このクラスに男子が来たぞ。」
麻衣ちゃんの、従兄弟だ………。
え?何で?どうしてお前が?
こっそり尚の方に目をやると尚も俺と同様、目を丸くしていた。
「あー…あ、笑の隣に座ってくれ。笑、仲良くな。」
「は、はーい…。」
すると、宵田くんは俺のところへ向かう。すれ違うと、やっぱり、どこか懐かしい感じがした。
しかも、隣に座ると何故か、しっくりくる気がした。
この並び、俺、どこかで…
「よろしく。」
「え?あ、よろしく、宵田くん。」
クラスの女子が早く早くと休み時間をいる待ちわびている中、どうしても俺は気になっていた。
…俺と君、どこかで会ってないかな。