コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
見てくれてありがとうございます!
第3話
〈まただ、また捨てられた〉〈また繰り返す〉
嫌な記憶、あの頃の事が脳裏に浮かぶ
「痛い、茨木·····そうだいなくなったんだったな」
「謝りに行かないと···」寝ていた窓際のベットから ゆっくりと降りる
〈酒呑童子、鬼の王がこんな弱い姿で?〉こちらを嘲笑うかのような声が聞こえる
「誰だっ!?」振り返ると窓に幼い頃の酒呑童子が立っている。〈こんなんじゃ王の面子が立たないな〉
〈こんな姿を屋敷の者たちに見られたら?失望して君のそばには誰も残らないんだろうな!〉 「そんな事っ!」ギュと手に力が入る
〈そんな事ないって?笑わせるな、一度自分の事を見てみた方がいいんじゃないか?〉
寝不足で充血した腫れぼったい目。肌はくすみ、乾燥してカサカサしている。服もシワだらけで体全体で心の疲れを表しているようだった。
(確かにこんな姿を見られてしまったら·····。)
こんな時に何も言い返せない自分に怒りが湧いて来る、窓からは風が吹き込み部屋は静かな静寂に包まれた。
ボソッ「だったらどうすりゃいいんだよ」
数時間後
コンコン[ノック]「酒呑童子·····いる?」詩織が気まずさがある中話しかける「……。」まるで誰もいないかのようか静けさ「入ってもいい?」「……。」「酒呑童子?入るよ。」足取りが重くあるが重い取手を手に取りドアを開けた。室内は質素で必要最低限の物しかない、ベットに勉強机と椅子それにシーリングライト程しかない
酒呑童子は居なかった
〈全く予想しなかった訳じゃない。だけど何も言わずに行っちゃうなんて〉寂しさとこれからの不安。 酒呑童子が居なくなった事で、この屋敷がどうなってしまうのかを考えると頭が痛くなる。
「一体どこに行ったの?みんなが待ってるよ」
読んでくれてありがとうございます!!