テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
【十五夜】⚠️アメ日です
初投稿なので大目にみて下さい…😭
誰が誰だかわからなくなるかも…
※実際の人物・国には一切関係ありません。
小説初心者&雰囲気です
それでも良いよって方のみお進み下さい。
__________________
「今日は十五夜ですね。」
まだ蒸し暑さが残る夜にて
終電を逃してしまった私は運良くそこに居たアメリカさんに車で送って貰っていた
「日本、十五夜ってのはなんだ?」
「十五夜っていうのは簡単に言えば色々な物をお供えしてお月様をまつろうっていう日です。十五夜には皆でお月見をしたりするんですよ!」
「まぁ今年も残業のせいであまり満喫出来ませんでしたが…」
「なる程な…なぁ、日本」
「ん?なんですか。」
「今からでもお月見、してみないか?」
いつの間にやら用意していた珈琲二本を片手にアメリカさんはそう言った。
「丁度良い所もあったもんだな」
都会にしては少し緑が目立つような公園のベンチに座り珈琲缶で乾杯する。
「こんな公園あったんですね。
今まで全然気が付きませんでした。」
「ここでなら沢山月が見られるな」
「そうですね。」
と満月を見上げようとして気が付いた。
…結構アメリカさんとの距離が近い。 少し手をずらすだけで触れてしまいそうな程だ。
見上げると月と同時に少し自分より背の高いアメリカさんの顔が見えた。
その光景に顔が熱くなるのを感じる。
「?どうした日本、月は見ないのか?」
思わず目を逸らしてしまっていた僕を見てアメリカさんは少し不思議そうにこちらを見ていた。
「い、いえ!すみません…その」
誤魔化すように空を見上げて呟くような小さな声で言った。
『月が…綺麗ですね。』
アメリカさんは少し間を空けて
「そうだな、どうせなら来年はもっと良いところで見たいもんだけど」
…やはり伝わらなかったか。
こんな遠回しな事しか出来ない自分に段々怒りが込み上げて来た。
「もうそろそろ帰りましょうか。」
「おう 」
車のガラスに映る煌びやかなライトが眩しい。車内からぼーっと見る外の光はあまりにも眩しく耐えられずに目を瞑る。
この謎の熱は自分に対する怒りによる物なのか、はたまた残暑によるものなのかはわからない。
「日本、着いたぞ」
少し名残惜しさも感じる中で車から降りた。
「本当にありがとう御座いました。」
「おう!いつでも送ってやるからな」
にかっとした顔で笑いながら大きく手を振り車を出すアメリカさんに手を振り返しながら私は呟いた。
「…次はちゃんと告白しよう。」
手を控えめに振る日本をミラーで確認しながら車を発信させる
適当な所に車を停め月を見上げた
《月が綺麗ですね。》
…どうにかして日本流のロマンチックな告白をしたくて調べていた言葉
最初見た時は意味がわからなくてこれのどこがロマンチックなのかと思っていたが…
「言われてみりゃ結構ヤバいな…これ」
この謎の熱は言葉の意味を知っているのに無視した自分への怒りか、はたまた残暑によるものなのかはわからない。
あの言葉を頭の中で何度も再生しながら俺は呟いた。
「…次はちゃんと俺から告白しよう」
【十五夜】 完