_化け狐 side
「お疲れ様でした」
合同任務後。なんでウチが、副隊長…、しかも、第1部隊の副隊長と合同任務?とは思うけど、なんとなく合点が行くような敵だったので仕方がないとも思う。
紅月零。
冷徹なイメージがあるが、そこまで暗い人ではなかった。
零「アシスト助かりましたよ」
『いや、ウチはウチのことしただけなんやけど』
零「…、そうですか」
彼女との会話は何か噛み合わない。感情を捨ててしまったような、それで居て全てを悟っているような。最近は”beastrong”やら、ゾンビやら、成りすましやら、知らないが治安が悪いので疑いたくもないのに疑ってしまう。はぁ、とついた溜息が偶然彼女の目に写ったようで。
零「疲れたんですか?」
ウチの溜息を疑うように問う。
『ちゃうねんけどさ』
『最近…』
口を開いた瞬間にがこん、と頭を揺らすような銃声が響く。
「「あーあー無線テスト無線テスト」」
「「…?終わってんじゃん、オレ来なくて良かっただろ」」
無線テスト…?あぁ、マイクテストか。
納得したのも束の間、また銃声が響く。
「「…、おい」」
「「”化け狐”“ドール”、今すぐ本部に帰れ」」
無線の相手、羅生が何か考えことをしているような、含んだ声で伝える。こちら側から彼は視えないので、どんな表情をしているのかは分からない。
零「ですが雅さん」
「ここは3人で対処したほうが効率が良く…」
「「第1部隊副隊長、第4部隊隊員」」
ある意味この地を揺らすような声。冷徹で、まるでウチらを殺そうとしているような声とも取れる。
「「頼むから冷静な判断してくれ」」
「「幹部命令だ」」
「『はい』」
たん、と地を蹴り、走り出す。背からはだん、だんと絶え間なく銃声が響く。普通の銃じゃこんな音は鳴らない。そのはずだから、大砲か何かを使っているんだろう。銃だけではなく他のエイム武器も扱えるなんて、とても器用な人だ。
_毒医 side
格好付けて、隊員を本部に帰したのは良いものの、かなり手強い相手だった。
『…、はぁ…』
普段は使わない大砲を使っているからか、身体が慣れずにふらつく。しかも高所を取っているため、酸素が薄い。反動がでかいってのもあるけど、普通にこんな重いものを普段から持たないからだ。あー…、、鍛えときゃよかったな。敵の弓を返しながらオレも攻撃しなきゃならない。めんどくせえ。
このまま弓に撃たれて死んだら良いんじゃねぇ?
そんな思考が脳をよぎる。めんどくさいし良いか。大砲の引き金から手を離す。相手の弓が近づく。
死んだな。
悟るが、何も起きなかった。
_「ほんっと馬鹿だね君!!」
オレの頭に触れたのは熱い暑い弓先ではなく、誰かさんの冷たい鞘だった。
『、足立』
足「もう雅くん帰ってな」
「幹部命令、ってね」
いたずらっぽく笑った足立が癪に触れるのでオレも横に立つ。ふらっふらの身体のやる気を振り絞ってだが。
_化け狐 side
帰れ、とは言われた物の、帰り道に残党らしき者が居たので潰して回っていると、また爆音が聴こえる。
足「あーもうほんと君座ってなさい!!!!」
「っていうか帰って!」
羅「っせぇなぁ…、頭痛くなるから黙ってろ」
足「じゃあ能力使って寝ててよ!!」
羅「だーかーらうるさいんだよお前…」
確かに幹部が2人も必要とされるほどの任務。幹部、副隊長、ウチでは務まらないか。納得している内に残党はもう居なかった。それと同時に、幹部たちも争いが終わっていたようだ。
あんなの、ウチが何年かけたって到達出来ない域。
流石、というかなんというか。
怪物というか。
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名 三日月__Mikage
能 変月__Henge
二 化け狐__Bakegitsune
(やつば 様宅のお子さんをお借りました)
名 紅月 零__Kougetsu Rei
能 分析__Bunseki
__月が紅いから__Tsukigaakaikara
二 ドール__Do-ru
(玲音@Amiaとペア画 様宅のお子さんをお借りしました)
コメント
5件
幹部たちはみんな化け物だなとひしひし感じてるよ、好きだ、結婚してくれ あだちほんま良い奴すぎて無理すき結婚してくれ俺が養う
本当 に 投稿 忘れて ました 許して ください