テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
野比のび太はテストで0点を取った落ちこぼれ生徒。今日も憂鬱……ママの癇癪玉が飛ぶ、大人に成ったら就職出来るのかなー不安!
「詩人にでもなろう、短い文章なら僕でも書ける。安月給の底辺暮らしで構わない」
机の上に座りノートに描き続ける。人生なんて一生勉強……明日から夏休み、宿題何て最後の日に纏めて片付けたい! 時間は無限に有る、競争社会のこの世界に追い付けない、絶望。
「十代の今が大事な時期だよ。ずっと君と会いたかった、さあセワシ君」
引き出しから猫型ロボットが現れたータイム・マシンの起動音が聞こえる、セワシと呼ばれた少年が説明に入る。お爺ちゃん……頭悪い!
「全部僕に任せて。未来から来た君の子孫だよ、大日本は永遠に平和なんだー幸せの正社員さ」
「駄目な神様が憑いてるんだ、勉強も運動も赤点さ。何をやっても上手くいかない……良いのは一日生まれだけ」
ドラえもんが四次元ポケットからタケコプターを差し出した。
街は静かだった。快晴の青空を散歩する、今日は一期一会……文章?
「可愛いね。100%現実だよ」
「このA市も彼のお陰で随分と変わった、主人公の輝」
公園の空き地では何時ものメンバー・級友のジャイアンとスネ夫、しずかちゃんが屯していた。強引に横入りしちゃえ!
「のび太、お前の周りは陸な友達が居ねェーAI人形か? デブだな」
「フミさんは終わったわよ。夏休みが楽しみだわ」
ドラえもんはどこでもドアーを出した……。のび太は仰け反る!!
「開けてごらん、大海原の海洋ロマンだから。№1」
「大金持ちの叔父さんの方が面白いよ、信用して良いの?」
三人は目を丸くする。海は何処までも深く澄み切っていた、水温も気持ち良い……ドラえもんがビーチサイドにてバスタオルを胸まで掛ける。
「人生は永い舟旅だよ。持つべき者は友さ、オンリーワンの紋章……思う存分楽しんで」
「しずかちゃんの水着可愛いー♥」
「のび太さんのエッチ‼ フミさんだけッっ」
メロンクリームソーダが美味しい、自分自身と時間を忘れる≒ドーパミンの過剰分泌!!
実家の二階部屋にママが上がって来る、あれ?
「のびちゃん? お使いに頼みたかったのに、仕方無いわね」
パパが仕事を終えて帰宅した。夕方のオレンジ色太陽が優しく僕等を包む……
「のび太君。毎日の努力が実を結ぶのさ、両親に感謝の気持ちを伝えるんだ」
「今から頑張るよ、立派になって悔いの無い一生歩むんだ」
家族が迎え入れた、昭和の古き良きSF(少し不思議)他意は無い。
皆、ずっと一緒に居よ?
コメント
1件
うわ、のび太のこの諦観、すごく生々しい…「詩人にでもなろう」って短さで逃げ道を作ろうとする感じ、めっちゃ分かる。“時間は無限にある”って思いたい気持ちと、現実の“十代が大事”っていうプレッシャーの板挟み。この一話だけで、競争社会に馴染めない繊細さと、それでも何か書きたいっていう衝動がぎゅっと詰まってて、続きがすごく気になります。文体が短くてリズミカルなのも、のび太の心情に合ってますね。