龍羽
🏹「ここは――で、こうで……」
ガラッ、と音がして、羽京は顔を上げる。片隅の机には、足を組んで座る龍水の姿があった。
🏹「どうしたの?」
🐉「ハッハー!見てわからんか?授業を受けに来たのだ!」
🏹「……わかるけど、龍水には必要ないんじゃ?」
🐉「いや、必要ありまくりだぞ。それに、学びに来たのは文字ではない。」
クラスの皆が不思議そうに首を傾げる中、龍水は続けた。
🐉「俺は、お前の授業を受けに来たのだ、羽京。」
「えっ、僕の?」と、羽京は少しだけ声を弾ませる。
🐉「喜んでくれて嬉しいぞ、羽京!」
何度も、何度も言葉にしてアピールする。
…
🐉(わからんのか? これでも“好き”って気持ちを最大限に伝えているのだが……)
授業終了後。
🐉(……普通に授業を受けてしまったぞ)
ため息混じりに席を立ちかけたとき、
🏹「あっ、いたいた!」
羽京が笑顔で手を振りながら駆け寄ってくる。
🏹「ごめんね、授業終わってから姿が見えなくなったから。」
🐉「ああ、すまんな。」
🏹「話したいことがあって……」
その一言に、龍水の心が跳ね上がった。
🐉(来たか!?ついにアピールの効果が!)
🐉「ああ!いいぞ羽京!何でも言ってくれ!」
🏹「えっとね……ここ、みんな難しいって言ってて。ここの部分が――で……」
🐉「あ、ああ。そこはな……」
羽京の言葉に相槌を打ちながらも、龍水の思考は別の方向へ走っていた。
🐉(待つだけなんて、俺らしくない。違う、違うな!)
🏹「龍水?大丈夫……?」
羽京の問いかけを遮って、龍水は勢いよく口を開いた。
🐉「羽京。今夜、どこかへ行かないか。」
終わり
羽京先生の授業受けたい🥲🥲
コメント
1件
可愛っ!!? 龍水もっとやったれー(?) 分かります!!羽京ちゃんの授業受けてみたいっすよね!!