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玲流side
夕方4時! 何をしているかと言いますと!
「ちむさーん、それとって〜」
「はーい」
「ちょ、待って焦げてる⁈」
「大丈夫大丈夫wそれゆうさん食べるね」
昼食兼夕食のバーベキューをしています!
「…っておい⁈誰やれるの皿に野菜入れたの!!」
「あ、ゆうさんだ」
「許す!!!」
「何こいつ」
なんかゆうちゃんの素が少しずつ出てきてるんよね?そのゆうちゃんがめちゃくちゃ可愛いんよなぁ?
…みんな薄々気づいてる。ゆうちゃんが何を強いられているか
それに、こえとこったんは聞いたし、くにのもまあまあ察した。相当辛い過去持ち
そんな中に玲流がいてええんやろか
「…れるち?」
「!どしたん?」
「…どうかした?」
「なんも?」
「話して」
珍しく本当に真剣なくにのの眼差しに少し怖気付く
幼馴染やから多少の変化にも気づいたんだろう
…話してええんやろか
「私からも。れるちについてもっと知りたいし」
…やっぱりお姉ちゃん感あるよなぁ
「友達に いらない って言われたから自分はいる人間だって証明したい。だけやで?」
みんなが少し驚いた表情をする
「詳しく聞かせて!」
ちむが明るい声を出しながらも真剣な表情で聞いてくる
「…そんままの話。合唱祭前日休んで、当日行ったら、友達に『この合唱に、いらないから』って、言われたのが、しぬほど悔しかったんよッ、音楽が、大好きやからッ。その友達がふざけ半分だったのは分かっとるんやけどッ…まあ結局伴奏したけど。」
周りから見たらただの変な人かもしれない。この程度の話で泣いてるし。けど、それほど音楽が大好きやから。
「…なられるちの目標はそれなんだ」
くにのの思いがけぬ発言に驚く
「…目標とも言えへんよ。ただただ音楽が大好きで、その音楽のイベントでのちょっとしたからかいで変な決心しただけやし。」
「そう?それも十分な目標だと思うけど」
真剣なくにのの眼差しに思わず身構える
他の3人はこちらの様子を伺っているよう
「…ずっと!!」
いきなり声を張り上げる彼女に思わず視線を向ける
「…時々送ってもらえるれるちの音楽が大好きだったッ!あれが一番の癒しだったッ!!」
泣き始めるくにのにつられて涙が溢れる
…あぁ、そっか。くにのはれるの音楽に対する思いを10年以上見続けてきたもんな。…だからこそ、バカにされた思いも、それをくだらないものとして扱うれるも、嫌だったんよな。
「私は…ッ…」
「この声で…ッ…誰かを癒したい……ッ!」
目の前で泣きじゃくるくにのが少しずつ小さくなっていく
「いれいすメンバーもだけどッ…何よりれるちの曲のおかげでそう思えたよ……ッ?これはくだらないことなのッ⁈」
「くだらなくは…」
「ならッ!」
くにのとは思えない声と声量
少し息を整えた彼女は落ち着いた声で聞いてくる
「…れるちは?否定されて、苦しんでばっかりでいいの? 」
…れるは、うちは
「…苦しさなんてもういらないから。音楽でうちの存在証明を… 」
頬に流れる光、冷たい感触、
うちとくにのの間に入ってきた赤い髪
急に引き寄せられる
「んふふ、しっかり言ってくれてありがと!だぁいすきっ!!」
「…一緒に、ねw?」
後ろからこったんの声も聞こえてくる。
うちのくにのがはギャン泣き
それの周りに二人が来て幸せな空間が広がる
一人を除いて
「…」
読んでいただきありがとうございます!
どもども星音です!
都さんと玲流さんの友情と理解度のよく分かる回でしたね😊
最後の不穏な空気…1番最初から違和感のある彼女の過去、そして救うことができるのか
それでは!また次回!