「なんだったんだろ」
しばらくして、ベットから起き上がる。
今まで見ていた夢か現実かもわからない不可思議な状況に冷や汗が止まらない。
「おっ、起きたね」
「あぁ、おはようございます。勝手に入ってベットまで使って…すみません」
「大丈夫よ、気にしないで、紗奈さんが体調崩すなんて珍しいわね?何かあった?」
「体調くらい私も崩しますwちょっと友達と喧嘩してしまっただけです。…自分で何とかします…」
「そう!何かあったらいつでも相談してね?」
「ありがとうございます。今何時ですかね」
「ちょうど、昼の食事の時間が終わったところね。紗奈さんは1時間半くらいかな?寝ていたの」
「そうですか…長々と使ってしまってすみません…体調も治ってきたのでそろそろ教室に戻ります」
「はい!それじゃあね」
少し気を遣うように声をかけられる状況に戸惑いを隠しきれないのと同時に夢か現実かわかないことに不安が襲う。
教室に戻ると心配そうに見つめるが声をかけてこない
菜々香と、前髪をいじくり倒す柚葉がいる。
何かを見つめながら誤解をときたいが今話しかけに行けるはずもなく、夢のように人生はうまく行かない
そんなことを悶々と考えていると
「…な…な?さな!」
「は?」
「おはよ、体調は?」
影から出てきた柚葉が声をかけた。
「ごーめん、心配かけたよね…今は大丈夫」
「そ、別に心配してないし。そう言えば前髪どう?」
「あっとめっちゃかわいい!」
いつもなら上手く交わし、褒め称えられるはずの私の中の言葉が上手く出てこない…そして『それだけ?』と言わんばかりの柚葉の視線が刺さる。
「ねぇ菜々香となんかあったの?朝から様子がおかしいよ?」
「あっはは、別になんもないよwちょっと寝ぼけてるだけ」
柚葉に伝えながら自分に言い聞かせる。
「あっそ、でも菜々香も様子おかしいから気にしてるんだと思うよ、早く仲戻してね?私も気まずいから”紗奈なら出来る”よね?」
「ぇ、あっうん。急ぐね! 」
ハァ、いつもいつもいつもいつも!紗奈なら出来る、紗奈はそんな事しないよね、紗奈はそう思わないよね?紗奈は紗奈は紗奈は紗奈はってみんなみんなしつこい
体調のせいか、自分の思わぬ方向へと思考が向いていることに呆れる。
そんなことを考えている間にも時間は過ぎていく。叶大が屋上で待ってるから早く行かなくてはいけない。
階段を走り、屋上へ急ぐ。このときはあんなことになるとは知る由もなかったのに…
コメント
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なんかめっちゃ進んでた!笑 もう一回見直します🫡 てゆーかごめんまだ創作のやつ完成してない〜😢🙇