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「ん、、?」
「あ、師範、霞柱様目を覚ましました」
鈴のような声が私の耳に響いた。
「本当?すぐ行くわ」
こちらもまた聞き覚えのある優しい声。
そうか、ここは、、、
私が考えているうちにこの屋敷の当主である少女がパタパタと小走りで走ってきた。
「ここは蝶屋敷なのね?」
私がそう尋ねると、さっきと同じ声のトーンで「はい」と言った。
この少女は私の友の妹で、鬼殺隊・蟲柱である胡蝶しのぶ。
さっきの少女はカナヲと言うらしい。
私は今まで会わなかったので知らなかったが、彼女の義理の妹で、弟子だそうだ。
彼女の話によると、私は5ヶ月程眠っていたれしい。
その間、悲鳴嶼が任務がない日は毎日見舞いに来てくれていたという。
悲鳴嶼とは気の知れた仲で、互いの屋敷を行き来するくらいには仲がいい。
彼とは同期で同い年、加えて柱になった時期も被っているため、何かと交流が多かった。
そして、悲鳴嶼以外の柱もちょこちょこ見舞いに来てくれていたという。
一通り柱の話をした後、胡蝶が「それと」と言った。
「どうしたの?」
すると胡蝶は不思議そうな顔をして言った。
「この5ヶ月、13歳程の少年が毎日お見舞いに
来ているんです。お心当たりはございますか?」
胡蝶の言葉に私は首を捻った。
私にそんな幼い知り合いなど、、、
居た。
とても身近に1人だけ。
「その子、長髪で女の子らしい顔立ちをしてい
る子だった?」
私が心当たりのある少年の特徴を言うと、胡蝶
は自分が見た少年と特徴が合致したようで、首
をコクコクと縦に動かす。そして
「今日もそろそろ来る時間だと思いますよ」と
笑って言った。
そして次の瞬間、部屋の扉が開く。
「え、起きたの?」
「ほら、来ました」
胡蝶の予想は大当たり。そこには見慣れた美形
男子が立っていた。
「師範、本当に生きてる?」
「生きてるわよ」
「死んじゃうかと、、思った、、」
「心配しなくても、貴方を残しては死なない
わ」
この少年はの名は時透無一郎。私のたった一人
の弟子だ。
もしかして私のことを心配してくれていたのではないか、そんな愚かな考えが頭をよぎる。
ただし、彼から返ってきたのはとても耳を疑う言葉だった。
「心配させないでよ、ほんと」
心配?無一郎が私を?
私の目から涙が零れる。
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私は愛されたことがなかった。