ドンッ
鈍い音と共に頭と目に悲惨さを突き刺す君。
2月14日
雪も凍りそうな程寒い日
君がくれたチョコを食べるかすら迷ってしまう
僕はチョコが作れないから君にこれを渡す
君のチョコに比べれば小さいけれど一生残る物
凍える風に勝るほど暖まった手でそれを持つ
「絶対結婚しよう。」
そう言って互いの指に永遠と思いを込めて選んだ指輪を付ける
そして次の章へ。
ドンッ
温かい手が周りの温度と同じになる中静かに目を瞑る
ハジメヘ。
「嬉しい、」
そう言って涙を浮かべる君
背伸びして買った指輪を嬉しそうに見つめる
「つけてもいい、?」
「もちろんだよ」
「綺麗、」
ダイアモンドがキラリと反射する
歩いてる最中でも君はその光を見つめる
その反射が強くなり君は亡くなった
無情にもダイアモンドは光を放ち続ける
記録。
「そんな指輪嬉しい?」
「嬉しいよ〜!」
「指輪に見惚れすぎないでね」
「分かってるよ、!」
「足元気をつけてね」
「なんか今日エスコートしてくるね」
「なんで?」
「なんでだろ。君と一緒にいる約束したから、かな?」
「なにそれ笑」
「あ!青になったよ」
「まっ」
ドンッ
「……」
また救えなかった。
気力が無い足で階段を上る
永遠だから。
「……ここは、」
「あ!よそ見しないで!」
「せっかくキスしてあげようと思ってたのに、」
「えっ!」
「もうしてあげない」
「ご、ごめん」
「考え事してて、」
「……君らしいね、笑笑」
「指輪ほんとにありがとうね」
あの温かい唇が頬に触れる
「特別だからね!」
「うん。嬉しいよ。」
ピロン
「あ、明日バイトあるんだった」
「送っていこうか?」
「悪いよ!ショートカットで帰るし!」
「またね!」
「……また。」
ダイアモンドは輝き続ける
血が重なってもそれすら光にしてしまう
「今回こそは、」
「今回こそ」
「今回は、助かった」
今回は病院まで行けた
今回で助けられる。もう終わる。
「また来るからね。それまで待ってて」
そして人と入れ違う
「はぁ、あぁ」
「そう、ですか、」
また救えなかった
運命は変えられないのかもしれない
もうやめたいと嘆いても次が始まる
「今日は送っていくよ」
「……なら寄りたいとこがあるから着いてきて!」
「うん」
今回はこれでいけるはず
ドンッ
「……もう嫌だ」
指輪を捨ててしまいたい。
次は別れ話を切り出してみよう
「指輪、?」
「うん。君とお別れのプレゼントだよ」
「別れ、?ん?」
「もう。君に振り回されるのはごめんだ」
「……そっか」
「ごめんね。」
ドンッ
温かい手が周りの温度と同じになる中静かに目を瞑る
ハジメヘ。
「先生。あの2人」
「助からない。」
「……親族をお呼びしましょうか?」
「引き取ってもらおう」
「……手、離しても?」
「。もう少しこのままでもいいだろう」
「ですね」
「指輪もその時に外します」
「まさか、彼女を庇うとは」
「来世でも2人に幸福があればいいですね」
コメント
9件
えぐっちちち てんっっっさいてきすぎてしぬ 死が重なるごとに悲しみとかじゃなくてまたか、って呆れ?疲れ?みたいになってるんじゃねーのかなーみたいに思っちゃいました😶💖 ハッピーエンドかもバッドエンドかも分からずに考えさせてくるの好きすぎる
ほ ん と ル ー プ 好 き だ わ ね こ ち の は も っ と 好 き !! 解 説 読 ん で 鳥 肌 と 最 高 が 混 ざ っ て や ば い … こ う い う の 本 当 に 好 き だ か ら 嬉 し い あ り が と う
うっわ……、ループしてるって気づいて鳥肌たった お互いに愛し合ってるのに何度試しても答えは同じなのね🥲 男性が女性の死に段々慣れて来ているのがつらすぎる プロポーズのために用意した指輪も 最後には別れを切り出すための道具としかなってないし …さゆちゃんの語彙力が凄すぎて私なんかじゃ話にならなぃ🥺💦 一体何者なんだいさゆちゃんは🫵🏻😉💖💖