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真田家の恋事情〜恋の結果がどうであれ、常に全力で私たちは悩み続けます!〜

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12 - 第12話 有紗。〜俊哉に告りました!なんかこう…。返事は保留だったけど、気持ち伝えれて良かった〜

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2025年01月29日

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【第13話:ありさ】  


夏祭りが終わってから、俊哉との距離がちょっとだけ縮まった気がしていた。最初はただの幼馴染としてしか見てなかったけど、最近、なんだか胸がドキドキするようになって、気づけば俊哉のことを意識している自分がいた。  


だから、勇気を出して、ついに告白してみた。  



放課後、俊哉を呼び出して、少しだけ人通りの少ない場所に二人でいる時。  


「ねぇ、俊哉。あたし、ずっと思ってたんだけどさ…。」  


「ん?」俊哉はちょっと驚いた顔をして、こっちを見てくる。  


「…あたし、俊哉のことが好き。」  


自分でもびっくりするくらい、言葉がすんなりと口から出た。でも、言ってしまった瞬間、胸がいっぱいになって、手のひらが少し汗ばんだのがわかる。  


「…え?」  


俊哉は一瞬、何も言わなかった。顔が少し赤くなって、きょろきょろと目を逸らしている。その姿を見て、ちょっとだけ期待してしまったけど、俊哉は結局、言葉を飲み込んでしまった。  


「ごめん、ちょっと…急すぎて、俺、まだどう答えたらいいか…。」  


俊哉が頭をかきながら言う。  


「だよね…急すぎたよね。」  


心の中で、あたしは少しだけショックを受けたけど、俊哉の表情を見ると、全然悪気はなさそうだってわかる。でも、どうしてもモヤモヤした気持ちが残った。  


「ううん、いいの。無理に答えてくれなくて。でも、ちょっとだけ気持ちが落ち着いたら、教えてくれたら嬉しい。」  


俊哉は少し黙って、うなずいた。  


「わかった。ありがと、ありさ。」  


その言葉があたしにはなんだかすごく温かくて、少しだけ安心した。でも、心の中でどうしても「答えが欲しい」って思ってしまう自分もいた。  



その後、俊哉と別れて家に帰る道。  


あたしの心の中では、いろんな思いがぐるぐるしていた。告白して、結果は保留。でも、それでも俊哉からの「ありがとう」が、少しだけ希望を感じさせてくれる。  


「大丈夫、きっと、待ってたら答えが出るはず。」  


そう自分に言い聞かせながら、家に帰る足取りが軽くなった気がした。  



家に帰ると、リビングでみんなが集まっていた。大和が机に向かって勉強しているのを見て、あたしはその横に座りながら話しかけた。  


「ねぇ、大和。あたし、今日…告白したんだけどさ。」  


「え!?告白!?マジで?」  


大和は顔を上げてびっくりしている。なんだか、ちょっと照れくさいけど、私はうん、と頷いた。  


「でも、返事は保留だった。」  


「そっかぁ…。でも、返事が保留って、まだ可能性があるってことだろ?」大和は少し考えてから言った。  


「うん、そうだね…。」  


大和はしばらく黙って考え込んだ後、ふと顔を上げてにっこり笑った。  


「絶対、うまくいくよ。ありさ、頑張れ!」  


その言葉に、ちょっとだけ元気をもらえた気がした。  この前は、反発してきたのに。大和も千奈に告れたかな?



その夜、寝る前にメールを開いてみると、俊哉から「また話そうな」というメッセージが届いていた。それだけで、あたしの心は少しだけ安らいだ。  


「待ってみよう。」  


そう思いながら、スマホを閉じて、目を閉じた。

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