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労働や上司は俺に言わせればクソ。特にあの若井滉斗という男。
仕事はできる。顔も良い。けれど、その裏にある傲慢さと理不尽な要求は、常軌を逸していた。
特に元貴にとって許しがたいのは、彼が滉斗の個人的な性欲処理係と化していることだ。
いつからこうなったのか、元貴にもはっきりとは分からない。
いつの間にか、人気のないオフィスや、滉斗のマンションで身体を重ねるようになっていた。
滉斗は常に主導権を握り、元貴の拒否を許さなかった。
元貴自身、最初は嫌悪感を抱いていたはずだ。
だが、滉斗の巧みな愛撫と、彼の秘める底なしの性欲に触れるうちに、
元貴の身体は次第に彼なしでは満足できないように変えられていた。
(くそっ……また、あの性欲まみれクソ上司のせいで、こんな時間まで……)
今日もまた、元貴は大量の資料に埋もれ、残業を強いられていた。
もちろん、滉斗が定時前に「これ、今日中に頼むわ」ととんでもない量の仕事を押し付けてきた結果だ。
周囲の同僚はすでに帰り、オフィスには元貴のキーボードを打つ音だけが、虚しく響く。
集中力を途切れさせないよう、眉間に皺を寄せながら作業を続けていると、突然背後に気配を感じる。
振り返る間もなく、滉斗の腕が元貴の座る椅子ごと、ぐっと引き寄せられる。
「あれ、…まだやってたの?」
頭上から降ってくる声は、どこか楽しげで、元貴の苛立ちを一層募らせた。
「……若井さんのおかげで、まだ終わる気配がありませんが?」
元貴は、皮肉を込めて言い放つ。
だが、滉斗はそんな元貴の言葉など意に介さない。
彼の指が、元貴の座る椅子を揺らしながら、ゆっくりと元貴の肩を撫でた。
「失礼だなぁ、これも部下の教育の一環だよ。でも、ちょっとご褒美をあげようと思ってさ」
そう囁くと、滉斗は元貴の首筋に顔を埋める。ネクタイを締めたままの首筋に、滉斗の熱い吐息がかかり、元貴の身体がゾクリと震えた。
理不尽な上司への怒りと、滉斗の吐息が呼び覚ます欲望が、元貴の心の中で複雑に絡み合う。
「っ……こんなところで、何するんですか…!」
元貴は抗議しようと身を捩るが、滉斗はそれを許さない。
そのまま、元貴のネクタイに手をかけると、スルスルと緩めていった。
ワイシャツのボタンも、一つ、また一つと外されていく。
オフィスという、真面目な仕事をする場所での背徳感に、元貴の心臓は激しく高鳴った。
滉斗は、元貴の顔を掴むと、無理やり自分の方を向かせた。その瞳は、深い欲望に燃え上がっている。
「ほら、」
そう言うと、滉斗は元貴を座らせたまま、彼の髪を掴んだ。
「っ……は、若井さん……!?」
元貴の瞳が大きく見開かれる。
まさか、この職場で、それもデスクの上で、こんなことをさせられるとは。
羞恥心と驚愕が元貴の顔に浮かぶ。
しかし、滉斗は元貴の反応を待たずに、彼の顎を掴みズボン越しに僅かに膨らんだ自身を、元貴の唇に押し付ける。
「ね、元貴……口、開けて」
滉斗の声は静かだが、有無を言わさぬ支配力に満ちていた。
元貴は、震える手で滉斗のズボンを掴み、ゆっくりと唇を開いた。
元貴の口元に、自らのものをゆっくりと押し込む。
「んんっ……!」
元貴の喉から、苦しげな音が漏れる。
オフィスという場所での、この危険な行為。
いつ誰が入ってくるか分からないというスリル。
それが、元貴の身体の奥を疼かせた。
滉斗は元貴の抵抗を感じながらも、その手を緩めることなく、さらに深くへと押し進めていく。
「っ……!ぐ、う……っっ!げほっ……ん”ん”、ん!!」
そして滉斗のものが元貴の喉の奥、咽頭のさらに深部へと到達する。
「っ……!ぐ、う…ぉえ、…っっ!んん”っ……!!」
元貴の目が見開き、呼吸が止まりかけた。
生理的な嘔吐感が込み上げ、彼の顔が苦痛に歪む。
しかし、滉斗はそれを許さない。元貴の顎をしっかりと押さえ、そのままの体勢を維持させる。
元貴の頬が紅潮し、瞳の奥には羞恥と屈辱、そして抗えない快感が混じり合って揺れる。
滉斗は、シャツをはだけさせて苦痛に歪む元貴の顔をじっと見つめる。
普段、冴え渡る頭脳で仕事をこなすクールな部下が、自分の手によってこんなにも本能的に、そして無防備に乱されているとは。
その光景は、滉斗にとって何よりのご褒美だった。
滉斗が腰を動かすたび、元貴の喉の奥を、熱いものが深く抉る。
呼吸の苦しさと、そこからくる快感が同時に襲いかかり、元貴の顔はさらに強く歪んだ。
瞳からは生理的な涙がとめどなく溢れる。
「っ……ひゅっ、はぁ……っ、ん、ん”〜!!」
元貴は、抗うように頭を動かそうとするが、滉斗の右手は彼の後頭部をしっかりと固定し、左手は元貴のネクタイを緩め、ワイシャツのボタンをさらに開いている。
無駄に広いオフィスで、いつ誰かが戻ってくるかもしれないという緊張感が、元貴の快感を一層煽った。
(くそっ……こんな、クソ上司、……っ、なのに、なんで……っ!)
理性では拒絶したいのに、身体が抗えないほど熱く疼く。
滉斗のものが喉の奥を往復するたびに、元貴の全身に稲妻のような快感が走り、指先まで痺れる。
滉斗は、そんな元貴の苦悶と快楽が入り混じった表情を、満足げに見つめていた。
その瞳には、彼自身もまた高まっている興奮が揺らめいている。
「…っん……元貴、上手……」
低く甘い声が、元貴の頭上で囁かれる。
その言葉が、元貴の混乱した意識に微かに響き、身体を更に熱くした。
この支配的な状況、そして滉斗の独占的な視線が、元貴の奥底に眠るMの気を刺激しているかのようだった。
口が塞がれていて口数が少ない反面、今日の元貴の表情はとてつもない色気を放っている。
下がった眉毛、火照った頬、口から溢れる唾液が顎を伝い、潤んだ瞳から流れる涙は、滉斗の興奮を掻き立てる。
滉斗はゆっくりと、しかし確実にペースを上げた。深く、深く。
元貴の喉の奥から、言葉にならない、快感を含んだ唸り声が漏れる。
彼の頬は真っ赤に染まり、全身が小刻みに震え続けていた。
「っん゛、う、……お”っ…ん!」
滉斗がはだけたシャツの間に手を忍ばせ、元貴の乳首を指先で突いた。
大袈裟に跳ねる元貴の身体を、滉斗は楽しげに見つめる。
デスクの椅子が、二人の動きに合わせて僅かに軋み、その音が静かなオフィスに響く。
「っ……ん゛ぅ”ッ……!ゎ”、がっ、さ……っ、ん、ん”っ〜〜!!」
元貴の全身が、大きく痙攣した。
視界は白く染まり、快感の奔流が彼を飲み込む。
喉の奥に熱い塊を感じながら、元貴は完全に理性を手放して絶頂を迎えた。
滉斗もまた、元貴の喉の奥に全てを解き放った。
熱いものが元貴の喉を通り、元貴の身体の奥深くへと広がっていく。
ぐったりと力が抜ける元貴の頭を支える滉斗の手は、そのまま彼の髪を優しく撫でた。
元貴は浅い呼吸を繰り返しながら、デスクに突っ伏す。
瞳は潤んだままだが、先ほどの苦痛に歪んだ表情は、快感の余韻で恍惚としたものに変わっていた。
口元からは、少しの息と、微かな香りが漏れる。
滉斗は、元貴の額に優しくキスを落とした。
「お疲れ様、元貴。よく頑張ったね」
その声は、優しさに満ちていた。
元貴は、まだ意識が朦朧としている中で、滉斗の愛情をどこか理不尽に感じながらも、その指にそっと触れた。
仕事を押し付けて来て、無理矢理フェラさせられて。そんなクソ上司のはずなのに、たまに触れる滉斗の優しさに、調子が狂うのを感じる。
滉斗はそれをいい終えると、元貴の頭からゆっくりと手を離した。
そして何事もなかったかのように、乱れた自身のズボンを素早く履き直す。ジッパーが滑らかに上がる音が、静かなオフィスに響いた。
「っ…さいてー……」
元貴は、浅い呼吸を繰り返しながら、ようやく顔を上げた。
真っ赤に染まった顔、涙で潤んだ瞳、そして口元には、先ほどの行為の痕跡が微かに残っている。
絞り出すような声には、怒りと、どうしようもない羞恥が混じっていた。
「ん〜、ああスッキリした!」
滉斗は、元貴の言葉など一切気にしていない様子で、満足げに伸びをした。
元貴のデスクの上に広がる、まだ手つかずの大量の資料をちらりと見やる。
「で? まだ終わってないんだろ?」
「っ……あんたが、こんな時間まで無理な仕事押し付けたせいだろうがっ!」
元貴は怒りに震えながら叫んだ。
身体はまだ熱く、快感の余韻で痺れているというのに、この理不尽な上司の態度に怒りがこみ上げてくる。
滉斗はそんな元貴の怒りを、まるで子どもの癇瀲を見るかのように、面白そうに見つめる。
そして元貴の肩をポンと軽く叩く。
「ま、頑張れよ、元貴。俺は先に帰るから」
悪びれる様子もなく、むしろ「これで元気出たろ?」とでも言いたげな顔で、滉斗は颯爽とデスクを離れていく。
元貴はその背中に向かって何か言い募ろうとするが、喉は乾き、身体は動かず、結局言葉にならなかった。
滉斗の足音が遠ざかり、オフィスには再び、元貴一人だけが残された。
彼の目の前には、終わっていない大量の資料が山積みにされている。
怒りと羞恥、そしてわずかに残る快感の余韻に包まれながら、元貴は、自分のデスクの上で、またしても理不尽な現実を突きつけられていた。
(あんのクソ上司め……)
元貴は、拳をぎゅっと握りしめ、キーボードに視線を戻した。
その視線の下には、無情にも主張している自身のモノ。
元貴は溜息を漏らし、はだけたシャツのボタンを留める。
まだ身体は重い。だが、ここで立ち止まるわけにはいかない。
明日もまた、あのクソ上司の下で働かなければならないのだから。
ごめんねすごく駄作
二人の関係の始まりとかも書いてみたいと思ったけどどうですか
コメント
2件
いやっ!もうっ!本当にっ!!ありがとうございますありがとうございます!!!♡♡ 喉奥のみでSS書いていただけるとは思っていなかったのでめちゃくちゃ嬉しいです!!スーツ、ネクタイ……私、他のセーヘキ言いましたっけ?と思ったほどドストライクで書かれていて本当に最高でした……♡なぎささんの丁寧かつ妖艶な描写が本当に大好きです♡♡是非、始まりも書いていただけるなら……
今回も最高でした…(T_T)大好きです 関係の始まり!?絶対みたいです!!