『クラスの陰キャ男子は”元”不良でした。』
Episode.12
ぷちぷち→👀
ぽん太→🐤
いむ→🐾
ひなこ→🎀
のあ→🍪
-作者より-
いやぁ、遂にEpisode.12ですね…
自分がここまで長編で物語を書けるなんて思ってませんでした。
文化祭編のゴールはなんとなく決まってるんですけど、そこまでがまだ考え中なんですよね………でも、取り敢えず余裕はあるのでゆっくり考えていこーかなって思ってます!
長くなりましたが、本編へどうぞ。
(今回は完璧にシリアスです。ご覚悟を…笑)
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side:祭雛子 -matsuri hinako
🎀『はぁ~、っ……(ため息』
ぷっちー達がつけてきてる。 それは最初から気付いていた。
だけど、分かっていても気に障るんだ。
“なんで私が?”
何度もそう思った。
ぷっちーも、私なんかがおねえちゃんじゃなかったらもっと普通に生きられたかもしれない。
🎀(………違う。)
“かもしれない”じゃない。
“絶対”、そうなんだよ。
周りはいつも、あの子と私を比べてる。
私よりも頭が悪い?
私の方が聞き分けが良くて、 言うことをちゃんと聞いてる?
期待を裏切らない?
いつも自分達の思い通りになる?
🎀(なんで? なんで、ッ…)
皆、あんなに無責任なの?
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自分が世界で一番大嫌いだ。
唯一、自分を気にかけてくれる従弟をからかって、バカにして。
「自分が捨てられるはずない」って、確定もしてない持論を誰かに押し付けてる。
🎀(バカだよね、ホント。)
どうして、自分が一番嫌いなのに、やっぱり自分が一番大事なのかな。
どうして、”あの子”みたいに周りのことを見る余裕が、私には無いのかな。
いつもいつも、自分のことだけで精一杯なんだろう。
だから、
(だから、何も手に入らないのかなぁ、っ?)
本当に欲しいものばかり、「いらない」と嘘を吐いて、誰かに譲ってしまう。
やっぱり、私は誰かに押し付けてばっかりなんだ。
「期待される」、「信頼される」って言う立場も。 悩みを打ち明けられる友達も、信頼できる仲間も。
全部全部、自分よりも他人に譲っちゃうから。
🎀(譲れるほど、何かを持ってるワケでも無いのにね……w)
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感謝されたいワケじゃない。 自分が生きてる意味を見つけたい。
「ここに居て良い」って言ってほしい。
その一言だけが、ずっと欲しかったのに。
本当は、認められたくて。
こんな自分でも、誰かにとっての「救い」であって欲しくて。
この世界の、たった1人だけでも良かったのに。
🎀(誰か、ッ…)
誰か、あたしを必要としてよ。
私じゃない、”あたし”を。
こんな、張りぼてで薄っぺらい自分なんて、望まないでよ。
──ねぇ、お願いだからさ。
🎀(本当のあたしを、愛してよ……。)
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side:百石乃愛 -momoishi noa
🎀「はぁ~、っ……(ため息」
🍪(…ため息。)
ひなこさんがため息をついたのは、今ので7回目。
🍪(何か悪いことでもあったのでしょうか?)
………それが違うことなんて、とっくのとうに気付いてる。 気付いているけど、認めたくないだけなんだ。
🍪『………』
私のせいなんだ。 私が嘘を吐いて、ペアを勝手に変えたから。
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🍪『2-Eのペアは………』
『1-Bですね!(にこっ』
くじを引いて、紙の内容を見た。
……”1-A”。本当はそう書かれていた。
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「ねぇねぇ、今回の文化祭、1年と合同でやるんだって~!」
朝のHRの、クラスメイトの言葉。
「今回も抽選かな?
○○くんと一緒だったら良いよね~!」
🍪「もー、また彼氏の惚気ですか? 笑」
🍪(確か、あのときクラスメイトの方が言っていた”彼氏”はA組でしたよね。)
少しだけ、罪悪感はあった。
どんなに卑怯で汚い手を使った私にだって、人の心も少しは残っているはず。
🍪(…実際、嘘を吐いたときにちゃんと罪悪感は感じましたし。)
“本来のくじの結果を、嘘を吐いて変えた”。
それは本来してはいけないコトで、 正々堂々決めたことを、正面から無理矢理叩き割ってしまったということだった。
……そんなのは、最初から分かっていたんだろう。
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ようやく、頭の中の思考がゴールへと辿り着いた。 結論を見つけてしまえば、後はもう認めるだけなんだ。
🍪(私、ひなこさんのこと好きなんだ。)
………でも。
私にあの人への好意があっても、これだけは伝えられない。
もし、また私の言葉でひなこさんを傷つけてしまったら。 自分が憎んでいる相手に”好き”なんて言われたら、彼女はどう思う?
……こんな私でも、それくらい分かる。
傷つくだろう。ぶつける場所のない怒りに駆られるだろう。
その時に、私はどうすればいいのか分からないんだ。
黙って暴言を吐かれればいい?
‥それとも…… あの時みたいに、見ているだけで終われば良いの?
🍪『………』
🍪『そうすれば、良かったんですかね…っ、?』
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Episode.12
『”あたし”』 終了
Episode.13・・・12/7公開
次回もお楽しみに。
-作者より-
シャマスです。
今回短めになっちゃってすみません!
次回は頑張ってちょっと長めに書く予定なんですけど、あんまり期待しないでくれるとプレッシャーとかが楽になって助かります…
次回は新キャラでからぴちのメンバーを出そうと考えてます!
まぁ、設定と物語の都合上で1話しか出て来ないんですが…
良ければお楽しみに(?)。
それではまた次回~!
てんきゅーふぉありーでぃんぐ!
(Thank you for reading!)
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