mtk side
曲を書いては途中で飽きてを繰り返していた。
時間は、深夜3時。
まだご飯を食べていないことに気づき、
キッチンへ向かった。
カップラーメンがもう、一つしか残っていない。
また買い足さなきゃ、と思いながら水を沸かす。
キッチンの灯りだけで照らされたリビング。
少し灯りが当たっているソファーへ腰掛けた。
スマホを開いて、X/Twitterを見ていた。
水が沸き、カップラーメンにお湯を注ぐ。
仕事部屋へ戻って3分待つ。
3分が経ち、カップメンの蓋を開けかき混ぜる。
麺を冷まし、口に運ぼうとした。
すると
『元貴』
とだけ送られてきた。
若井からだ。
口まで持ってきた箸を戻し、返信する。
m『どうした?』
h『ちょっと話がある』
そう言われ、指定された場所は向かおうとする。
今時期、寒いのになんでこんな時間に呼び出すのか。
大事な用事なら仕方ないだろうけど。
指定されたファミレスへ先に入る。
m「後からもう一人来ます」
そう定員に伝えて席に案内される。
こんな時間なのに結構人がいる。
てか、カップラーメン放置してきちゃった。
数分経ったとき、若井が合流した。
h「ごめんね、こんな深夜に」
m「いや?カップメン放置してきたけど大丈夫」
h「大丈夫じゃないじゃん!!」
相変わらず若井のツッコミは勢いがあり大好き。
m「なんか頼もうよ。お腹減った」
h「確かに減ってきた」
m「てか、こんな時間にどうしたの?」
h「ん……まっへ、」
ちょうど、若井が口いっぱいに食べた時に話しかけてしまった。
一生懸命、咀嚼しようとしていっぱいほっぺたが動いている様子がなんとも可愛らしかった。
自分の食べる手を止めてずっと見ていた。
すると若井が
h「ほんなみんなって…」
m「笑、ごめんね?」
いつも隣にいて分からなかったけど、
こんな可愛く咀嚼していたなんて。
涼ちゃんが羨ましく思う。
h「えっとね…元貴。」
m「なに?」
若井が改まって言う。
h「実は…俺…」
h「車に傷つけちゃった…」
m「はッ?マジで?なんで?」
h「駐車場の段差に気づかなくてさぁ…」
m「マジで何やってんだよ、笑」
なんだ。
恋人ができた、とかその辺の話かと思った。
なんか嫌だけど若井が幸せなら、
それだけでいいや。
m「てか、話ってそれだけかよ笑」
h「笑、誘ったのに奢ってもらってごめんね」
m「いいよ、たまにはイタリアン以外も食べたかったし」
h「ぁのさッ!元貴、」
ファミレスを出て、少し散歩をしていたとき。
若井が突然、声を荒げて呼んできた。
m「どうしたの。そんなに声出さなくても聞こえてるよ」
h「ごめんッ、えと…」
若井は躊躇ってるように感じられた。
僕相手に躊躇うことなんてなんかあったか?
黙って若井を見つめているとやっと口を開いた。
h「元貴のことが、好きッ…です、!」
m「、え…ぁ、嘘ッ…」
若井が僕のことが好き…?
男なのに、?いや今はこの考えは古いか。
中学からの幼馴染の若井が僕を好きになるなんて
きっと何かの気の迷いだろう。
いや、そうでなきゃ困る。
m「…ごめん。」
h「ぁ…だ、だよね!ごめんね、気持ち悪い」
m「気持ち悪くなんかない」
「でも、僕を選ぶなんてセンス無いよ?」
h「人気者が何言ってんだよ、笑」
若井は笑った。
けど泣いている。
なんで泣くの?
僕を好きなんて気の迷いに決まってるだろ?
なんでそんなに、苦しそうに笑うの。
m「そんな綺麗な泣き方しないでよ」
僕はクズなのか、苦しそうに笑う若井がとても
綺麗と感じた。
若井の涙を必死に拭う両手を退けて、
代わりに涙を拭き取った。
でも止まることはなかった。
この行動が若井を苦しめてしまっているのか。
振ったくせにこんなことをするなんて。
ああ、なんて僕はクズなんだ。
次の話→♡100
前回はかなり好評でビックリしました。
皆様の満足のいく作品を作っていこうと思うので
これからも見守っててくれれば幸いです。
コメント
3件
タイトルで誘われてきました😇 最高👍続きが気になる...✨