雨が降り映画のようなワンシーン
パクノダはゴンとキルアをクラピカに
引き渡すため空港に向かっていた。
「君も着いてきていたのかい?」
「わ、ヒソカも?」
そうヒソカとアルアは3人に着いてきていた
完全にこれはルール違反だ
「よく抜け出せたね?♧」
「私は空気に溶け込むのがうまいから
居てもいなくても気づかれにくいし」
「角でローブ被って寝てる振りしてる
ローブの中はただの土管だけどね」
「ふふいいのかい?
団長死んじゃうかもしれないよ」
「それはないよ。」
「ていうか、ヒソカ占い嘘ついてるでしょ?」
「どうしてそう思うんだ?」
「パクはヒソカと同じように話せない様だった。そこでパクは心臓から念能力を感じた。
でもヒソカからは感じない」
「…さすがだね♤」
アルアは念能力の影響で 念には敏感だ。
そこで違和感に気づいたんだろう
「それはそうとして
なんで着いてきたんだい?♢」
「んークラピカに1発かましたいからかな」
アルアは私利私欲で自分の能力を使わない
でも今から打ちに行く1発は
きっと
「やあ」
ヒソカがクラピカに電話をかける
「なんで来たのよ?!」
そしてパクノダも
予想外の展開に驚きを隠せていない
「安心してよ。
僕たち影武者は置いてきてるから」
影武者と言っているがヒソカはともかく
アルアはただの土管だ。
ヒソカは口が上手い平然と嘘をつく
何を企んでいる?とクラピカは
疑いをせざるを得ない
「僕たちもこいつに乗せてくれ
断ったらゴンとキルアを殺しちゃおっかな」
ヒソカはクラピカが2人を見殺しにできない
と分かってるのだろう
人質を上手く使いクラピカを脅す
「僕のターゲットは団長のみ
彼が解放されたら僕も船を降りるよ」
「じゃあなぜアルアが着いてきている?」
ヒソカがアルアの耳にスマホを近ずける
「私はお兄ちゃんの付き添いだよ
行く過程でパクノダに殺されたら困っちゃう」
そしてアルアもペテン師だ
さっきまで兄でも殺すと息巻いていたのに
平然とした顔であくまで心配しただけ
その態度にクラピカは言葉が上手く出ない
そしてヒソカの脅しもあり
船に乗ることは上手く成功してしまう
崖のような場所に着き
クロロそしてクラピカ、レオリオの存在を確認する
「よし、交換開始だ」
その一言でクロロとキルアたちが動く
そしてゴンがクラピカの方に着き
ハイタッチをする
その瞬間にアルアが動き
クラピカに盛大な1発をかます
その1発は後ろにある飛行船もを傷つけた
「おいなにすんだ!!」
レオリオがそれを見て大声をだす
がアルアの姿をみて言葉を失ってしまう
アルアの姿は
涙を流し唇を噛み締め
拳も血が出るほど力ずよく握っている
「馬鹿なんじゃないの」
「別に仲間を殺されたことはいい
私たちがしていたことの代償かもしれない」
「けど」
「感情的になって
大切な仲間を危険に合わせるほどなの」
「もしかしたらキルアとゴンは
旅団に殺されたかもしれない」
「旅団は団長をも切り捨てる」
「キルアとゴンを助ける理由が私にあった」
「なかったら殺されていた」
「仲間を失う辛さは
あなたが一番知っていることじゃないの?」
アルアは最大限大きな声で
拙い言葉でもその言葉はクラピカには刺さる
アルアは仲間を殺されることは仕方ないと括り
その上での言葉にクラピカは
返す言葉がないようだった
アルアは自らの力で手は真っ赤
目は血走り口も切れてしまいそうだ
「アルア」
そんな時
キルアがアルアの身の心配をしているのか
アルアに声をかける
「キルア=ゾルディック」
アルアからお兄ちゃん呼び以外を
直接初めて言われ
キルアは固まってしまう
「自分の身も守れないのに
大切なものを作るべきじゃない 」
「命をかけても守ると
命を犠牲にして守るは全くの別物だよ」
その言葉にキルアは何も返せない
「でも大切なものって作るんじゃなくて
いつの間にかあるものだよ!」
重い空気で真っ直ぐで何も迷いの無い言葉で
そういうゴン
その言葉でアルアは涙袋を膨らませた
そういうことじゃない、そう言いたいのだろう
が何が違うのだろう
アルアも大切なものを作ろうと旅団と仲良くなった訳じゃないのだろう
「でも」
その言葉だけ言いまた泣き出してしまった
11歳の少女にとって
家族同然の仲間が死に
自分が死ぬことを受け入れ
大切な仲間の大切な人のせいで
旅団は壊れかけ
兄と友達も命の危機
その事実はとても理不尽なことなのだ
「う”わああああん」
アルアが大号泣し始めてしまった
アルアが大号泣したら
他人の言葉は耳に届かない
そしてアルアは走ってクロロの方に行き
クロロに抱きついて弱音を吐く
私は大切な人を助けたいだけなのに
そのためには
自分の命がちっぽけに 思えるぐらいに
それなのにみんな酷いと
アルアが人生初めて自分の心情を語った。
弱音を吐いたそれはとても凄いこと
そしてそれほど追い詰められた残酷さ
そして泣きついてくる
家族同然のアルアに
慰めの言葉を与えられないクロロの姿は
無表情に見えるが 目は潤んでいる
その光景は
キルア、ゴン、レオリオ、そしてクラピカは
自らを疑ってしまうほど残酷だった
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