「ドンドンドンドンドン」
ん?誰だろ
「いるのわかってんだぞ!」とドブとい男の声が部屋に響く
いや、ちょっと待てよ
も、もしかして、これやばい状況!?
中に入られても困る、とりあえず、出よう
ガチャ
と開けた瞬間男性は扉を掴んだ
こ、怖くて顔が上げられない
怖い雰囲気に押しつぶされそうになりながらも「ど、どちら様ですか?」と聞いた
「おたくの母親、借金膨らまして出ていったんだよね、要は夜逃げってこと」
「は、はい」
「んでさ、その連帯保証人が君ってわけ」
「ええっと?」
ゆきは一気に流れ込んでくる情報量にこんがらがっていた
「だから!君が!借金払うの!」
それを聞いた途端目の前が真っ暗になった
男性がその後も喋っているが、耳鳴りがして何も聞こえない
「なぁ?聞いてんのか?あぁ?」それを聞いて我にかえった
「き、聞いてます」
「んで、借金どうすんの?」
「ま、とりあえず、上がらせて貰いますわ」といい、僕を押しのけ部屋に入ろうとする
「ちょ、ちょっと待ってください」
「母とは縁を切ったんです」それは、ホントのことだ。母は僕の居場所を知らせてないのに…なんでわかった?
動揺している、ゆきとは違い男性は淡々と告げる
「だから?俺たちは借りた金を返して貰えればええねん」
「お前さんが、どう抵抗しようが、借金は払ってもらいますぅ〜」
「では、上がらせて貰いますな」といい、ズカズカと入ってしまった
ど、どうすればいいんだよ
「おい!茶だぜ!茶」
「お客を家に上げてるんやったら茶を出せ」
いや、どこまでおこがましいんだよとは思ったもののお茶を出した
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