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「認められてる」ー番外編ー
ふくらさんが外に出てから、数十分が経った
河「……遅くない?」
そう、河村が口を開いた
伊「だよね…」
「ふくらさんに連絡してみるわ」
「スマホ持っていったのは見たし」
自分も薄々思っていたから、指はすぐに動いた
河「ありがとう」
伊「…送ったよ」
河「ありがとね」
伊「全然」
少し時間が経った
ふくらさんのLINEには、既読がまだ付いていない
流石に、これは異常だ……
河村が隣の部屋に移動をしたから、急いで報告に行く
扉を勢い良く、バンッと、開く
伊「……っ河村!」
河「どうしたの?」
伊「電話出ない」
「ふくらさん、既読も付けない、なんもしてくれないっ……!!!」
河「は?」
「え、嘘じゃん、え、嘘でしょ?え?死ぬよ?ふくら」
伊「ほんとほんと、マジマジ」
「え、あの、GPS機能とか付けてない?」
河「いや、付けた、はず…」
「ちょっと待って…」
「……あ、あるあるあるあるあるある!!!!」
伊「ナイス…!!!」
「教えて、行くよ!!!」
河「うん!!!!」
ふくらさん、何処に行ったんだ…?
本当に、なんで、なんで、急にっ……!!!!!
ふくらさんは基本、すぐに既読は付ける
…そして、既読を付けない時は、思い詰め過ぎた時だけ…
ふくらさんは外に出た
…と言う事は、もしかしたら、死ぬ事だってすぐにできる
そう…、すぐに…
おまけに、ふくらさんは方向音痴
更にパニックになる事だって考えられる
伊「河村ッ、次っ、どっちッ?!?!」
河「まだっ…、っまっすぐッ…!!!!」
伊「わかったッ!!!!」
追跡をできる河村を後ろに、言われた通りの道を進んでいく
河村の声が遠のいていく、気がする
後ろを振り向く
案の定、河村は足を止め、膝に手をついていた
伊「河村ッ!!!!何やってんのッ?!?!?!」
河「まッ、…ってッ、……!!!!!はぁッ…はぁッ…!!!!!!」
伊「……っお前ッ!!!!そんな時間があると思ってんのかッ?!?!?!」
「お前が居なきゃッ、アイツの居場所なんかわかんねぇッ!!!!!」
「アイツの為にッ、お前も俺もッ!!!!!!命を貸すんだよッ!!!!!!」
「わかったら早く走れッ、止まるなッ、動けッ!!!!」
河「っ………!!!!!」
「スマホッ…、あげるッ……っからッ…!!!!」
「ついてくッ……!!!!!」
スッ…
伊「っ……!!!!!」
ガシッ
伊「付いて来いっ、……河村拓哉ッ…!!!!!」
タッタッタッタッ!!!!!
俺のスマホで、何度もふくらさんに電話を掛ける
何回も、何回も…!!!!
何回か最後まで待って、何回かは途中で切る
とにかく、通知音で、知らせなきゃいけない
ふくらさんの存在理由を、存在価値を…!!!!!!
“……うぅ…っ……ヒッグッ…”
伊「?!?!?!?!」
突然、電話が繋がった
だが、声は微かで、泣いている
ミス…だとしても、とにかく繋がった事により、ふくらさんがまだ生きてる事はわかった
それでも、まだ足は止めれない
次は右、外れ道…?
こんな所に…?
見てみたら、ふくらさんが、壁にもたれ掛かって、座っていた
……見つけたッ…!!!!!!
ドンッ!!!
バタッ……
何故かはわからないが、ふくらさんを、勢いのまま、前に、押した
自分でもわからない、だからこそ、混乱して、本当にこれでいいのか、どうかすら、わからない
けど、とにかく、ふくらさんを見つけた
押した時、ふくらさんに力が入っていなかったのを感じた
前に、されるがままに倒れ込み、声は、聞こえない
伊「バカ野郎っ……!!!!!」
「お前、どんだけッ、…探したとッ……!!!」
「…っ…、バカ野郎ッ…!!!!!」
安堵なのか不安なのかどうなのか、涙が込み上げてきた
思い返せば、ふくらさんにも、河村にも、バカ野郎とか、お前って言った事は、意外とない
強いて言えば、おふざけの時だけ
けど、今はっ、…
心から、コイツをバカだと、思ってる
伊「っ……なんで、……なんでっ…!!!!逃げたんっ、…すかッ、電話にっ、出てくれなかったんですかッ…!!!!!」
涙が止まらない
きっと、安堵の方が割合は高いが、けど、それでも、…辛い
なんで、1人で抱え込むんだ
なんで、わざわざ、ここでっ……
ふP「………グスッ…」 ポロポロ…
ふくらさんから、声は聞こえない
ただ、すすり泣く声が聞こえる
さっきまで、もっと、声を出して、泣いていたのに
タッタッタッタッ…!!!!!!
やっと、河村が追い付いてきた
ガシッ
グイッ!!!!!!
ふP「………」 ポロポロ…
河「、…こっち、見ろよっ…」
「…口を開けっ!!!!!!!」
グイッ!!!!!
そう思ってたのも束の間
俺の事をまるで物かのように退かし、ふくらさんの肩を掴んだ
そして、思いっ切り、ふくらさんの体を、一回転させた
そう言うふくらさんはと言うと、何処か、河村ではない何かを、ぼーっと、見つめている
河村は、必死に、ふくらさんに願うように、こっちを見ろ、口を開けと、大きな声で言った
いつの間にか、河村の手はふくらさんの胸ぐらに移動しており、グイッと、力ないふくらさんの事を引き上げていた
さっきまであんなに息切れてた奴と同じとは、到底思えない
ふくらさんは、視線をゆっくり、河村に合わせる
俺からだと、河村がどんな表情をしているかはわからない
けど、ふくらさんは口を開いた
ふP「………ごめ、…んっ……」 ポロポロ…
ごめん、短い一言
けど、その直後、ふくらさんの表情は生気を取り戻し、また、改めて、泣き始めた
河村は安心したのか、手の力を抜き、ふくらさんはそれに合わせて、後ろに倒れ込む
仰向けで、両目は腕で隠して、泣きじゃくっているふくらさん
河村は、ふくらさんのそばで、バカ野郎って、ずっと言ってる
俺は、まだ止まらない涙を流してる
河「本当に、お前っ、…どうしようもないなっ……笑」 ポロポロ…
「…っ…バカ野郎がッ……っ…笑」 ポロポロ…
河村は、泣いていたが、それでも、安心したのか、笑っていた
俺もそれにつられて、少しだけ、笑う
今日は、これでおしまい
また明日、笑って会えますように
ーおーまーけーだーよー
河「ふくらぁ」
「なんであんな事になっちゃったのかなぁ?」
ふP「いやぁ、そのぉ……笑」
「あのぉ…、ね…?…笑」
「そのぉ…、なんか、認められてるのが、急に、怖くなっちゃって、……笑」
河「だとしてもでしょうが」
「逃げない、今度からはそう感じた瞬間に僕らに伝える、いいね?」
ふP「はい…すみません……」
伊「…しっかし、本当にビックリだよ…」
ふP「いやぁ、ほんと、ごめんねぇ…、笑」
伊「…まぁ、生きてるから、ギリ許すよ」
ふP「えっ、ギリなの…?」
伊「ギーリ」
「一文字でも感情を見せなかったふくらさんが悪い」
ふP「ごめんってぇ…笑」
コメント
13件
こっちの視点も最高すぎる。てかさらっとGPSつけてるって言ってて緊迫してるはずなのに笑っちゃった。やっぱ神とらPのコンビ好きすぎる

コメント失礼します 🫧りの⭐様のこの小説めっちゃ好きです! 私は、ふくらP好きなので、こういうのめっちゃいいなって思います!お疲れ様です!
ぐぁぁぁぁぁぁぁ死ぬ... 伊沢サマ、ふくらサマには河村サマが必要だって思ったんだろうな...てか思っててくれ... ほんと...GPSのところは2度見したけど() まぁ...うん、神だねやっぱ