<⚠️注意点⚠️>1,誤字脱字など多めに見てください(コメントにくださると助かります!)
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3,この作品は二次創作となっています。ご本人には一切関係ございません
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あっきぃside
俺の中学は男子校で、女の子が1人も居なくて。
男子校とか女子校だと同性同士で付き合っても珍しくないわけで、男子同士で付き合ってる奴が俺の友達にもいた。
だから、俺ももしかしたら付き合えるんじゃないかなって、俺も好きって言ってもらえるんじゃないかなって。
乙女みたいに期待して、。
誰にでも優しくて、いつだって冷静で、周りをよく見てて、色んなことに気がついて、配慮ができる。
同い年とは思えないほど大人なところと、ダジャレとか変顔で大口開けて笑う子供みたいなところが好きだった。
大好きだった。
好きだって自覚したのは、間違いなく体育祭の時。
同じ紫色でリレーに出た。
俺はリレーに選ばれた時から、足を引っ張りたくなくて、みんなの力になりたくて、勝って笑い合いたくて、家に帰ってからと、学校に行く前に毎日走った。
体育祭までの2週間、毎日走って、走り方とか、靴とかもちゃんと調べて見たり。
陸上部の先生とかにもフォームのコツとか聞いちゃったりして。
すごく本気だった、
体育祭当日。
いよいよ俺が走る番。この次は俺の愛し人。
すごい緊張する。走者の順位順に先生に呼ばれて、スタートの位置に着く。
ものすごく怖い。
後ろを振り返ると、俺の1つ前の走者のちぐちゃんが走ってきている。
バトンを受け取るために腕と手に力を入れる。
とうとうバトンが来た。
左手に持ち替えながら前を見て走る。
走る時の歩幅は大きく、つま先で地面を蹴るように、腕を大きく振る。
追い抜いた、。
あと、1人だけ……
このまんまなら、1位も取れる、!
あっきぃ(待ってる、 ぷーのすけが、!)
本当はかっこよくバトンを渡して、行ってこい!!と、かませ!!と、バトンで伝えるつもりだった。
俺は直前で自分の靴紐を踏み、思っきし転けてしまった。
追いつけないほどの差じゃなかったのに。
まだ、、、まだ、1位が狙えたのに。
なのに、俺が転けたから、足を引っ張って最下位にさせた。
擦りむいた腕と足の痛みも、出血もどうでもよくなるほど、周りの目が怖くて、痛くて。。
励ましてくれてる子も、応援してくれてる子もいたのは知ってる。それでも、それでも見えちゃったんだ、
何やってんだよ
真面目にやれよ
そう呟いている男子の声が。
一瞬だった、俺が転んでから起き上がるまで
それでも、深く、鋭く刺さったそれは、中々抜けない。
返しがついていて、ぬこうとするのも痛い。
本当は言いたかった。
こんなに頑張ってたんだって。
こんなに練習してたんだって。
こんなに努力してたんだって。
それでも、今言ったって、後付けになっちゃうから
卑怯になっちゃうから、言えないし、言う勇気もないし。
バトンを受け取る右手が目の前にあるのに届かなかったバトンを握る俺の手。
愛し人にも申し訳なくて、ごめんって言いながらバトンを離す。
本当は、かっこよく決めて、笑い合いたかったのに。
完全に諦めていた俺に愛し人は言ったんだ。
「大丈夫、俺ちょー速いから。あっきぃ、バトンありがとね」
「かっけーよ、まじで」
と。
ただ、一瞬のその一言に、救われた。
気持ちが軽くなって、頑張って努力して、走り続けてよかったと思った。
沼に沈んでいっていた俺の手を、思いっきり引っ張って引っこ抜いてくれた、この翠眼の青年に。
俺は惚れたんだ。
愛し人が走り終わり、順位のフラッグが立っているところに案内されているのを見ていた。
救護のテントの下で座っている俺を見つけた愛し人は、手を振り、俺に笑いかけながらナイスだった!と、口パクで言う。
ぐっじょぶマークまで作っちゃって。
「好き」を自覚した俺は、それに嬉しくなって、愛しい目でつい眺めてしまった。
バレてないかな、なんて一人で額を赤く染めて。
そこからはもう、片想いの乙女の日々で。
なんか時々勘がすごく鋭くなるちぐちゃんと、察しのいいまぜちにバレ、いじられる毎日。
メッセージの返信に一喜一憂して、俺のくだらないジョークで笑う君に惚れ直して、。
相変わらず授業で寝っぱなしで、体育の時だけ覚醒する。
そんな君が大好きだった。
6月にあった体育祭から早2ヶ月。
夏休み、俺とまぜちと、ちぐちゃんと、ぷーのすけで夏祭りに行くことになった。
どうせならおめかししたくて、髪をかきあげて、浴衣まで着ちゃって。
はりきって5分前に待ち合わせ場所について、先にいたちぐちゃんと、少し遅れてきたまぜちと話しながら待って。
20分くらいたってやっと来たぷーのすけは、浴衣を着て、髪が編み込みになってた。
禿げるかと思った。かっこよくて、きらきらしてて。
これがキュンかって、他人事みたいに思ったり。
遅れてきたぷーのすけの一言目が
「あっきぃめっちゃかわええやん」
だったことに飛び跳ねそうになったり。
(心の中ではぴょんぴょんに跳んでた)
片想いを始めて、10ヶ月。
桜の芽が開き始め、日も柔らかくなってきた。
(もう卒業なんだ…)
実感がなくて、高校生という肩書きに違和感を持って。
中学校の校舎内にある桜の木を眺めながら思い出に浸る。
文化祭でぷーのすけがベースで、まぜちがボーカルで、ちぐちゃんがシンセサイザーで、俺がドラムで、バンド組んで有志で発表したり。
バレンタインの時にチョコボールをぷーのすけとふたりで割り勘して買ったり。
あっきぃ「…楽しかったなぁ……」
ぷーのすけとは進路の話はほとんどしなかった。
だからきっと、違う高校なんだと思ってた。
だから、言わなきゃって思った。
伝えなければと、思ってしまった。
これが最後だと思っていたから。
ぷり「あーっきぃ! 何しとん??」
ぷり「花眺めとるなんて、別人みたいやなぁ!笑笑笑」
あっきぃ「えぇ〜笑 俺だって黄昏れるよ???笑笑笑」
ぷり「ふはっ!!笑笑笑 たしかにぃ〜笑笑」
言わなきゃ、。
あっきぃ「…ね、ぷりちゃん」
ぷり「ん〜?? なーにあっきぃ」
あっきぃ「あの……」
言え、。
好きなんだって。
真顔で馬鹿なこと言うところも、冷静に辛辣なツッコミいれるところも、案外ツボが浅くてよく笑っちゃうところも、適当そうだけどちゃんと考えてるところも、自分の見てほしいところを褒められたときに笑うへにゃってした笑顔も、
全部、、、全部
全部大好きなんだって。
ぷり「…ゆっくりでいーよ?」
あっきぃ「…………………」
あっきぃ「…………すき。」
ぷり「……それは、俺がってこと?」
あっきぃ「…うん」
ぷり「その好きは、そのー…恋愛的に、?」
あっきぃ「………」
察しがいいなぁ、ぷーのすけは、と思いながら
俺は黙って頷く。
不安でドキドキする。だけど反対に、嬉しい言葉返ってくるんじゃないかなと期待してしまう。
俺はいまどんな顔をしているのだろう。
案外、俺も好きって。コロって返ってきちゃったりして…
ぷり「……あっきぃ」
あっきぃ「…………ん?」
思ったより暗い返事の仕方になってしまった。
変な風に思われちゃったかな、?
ふと視線をあげて、目の前にいる糸師人を見る。
あっきぃ(……あれ…)
なんでそんなに泣きそうな顔をしてるの
あれ、、、これ
ぷり「…ごめん、あっきぃ」
ぷり「俺、さ。 女の子含めて誰かを恋愛的に好きって思ったことないねん。かわいいとか、かっこいいとかはあるんやけど、。」
ぷり「あっきぃのことはもちろん好き。だけど、この好きが恋愛的なのか分からへん。 そんな状態で俺半端に付き合いたないんよ。だから、俺。なんて言うか……、 ちゃんと、、その…好きだって思ったら付き合いたいから……」
ぷり「……だから、、ごめん。」
あっきぃ「…………」
おれ、いまどんなかおしてるかな
わらえてる?
あれおれ大丈夫だよ、変なこと言ってごめんねって言ってたっけ?
なんも言ってないんだっけ
頭真っ白だ、なんも話入ってこない
ぷーのすけ、辛そうな顔してる、。
俺があんなこと言ったから…?
そんな泣きそうな顔しないで…
ごめんね、いきなり変なこと言っちゃった、
ちぐ「ぷりちゃぁ〜〜ん? 〇〇くん呼んでるよー??」
まぜ「どこだーーーー、ぷりーーーー」
あれ、、2人だ。
ぷーのすけ、呼ばれてるの…?
ぷーのすけ、なんで、なんで動かないの?
あっきぃ「ぷ、、のすけ… 呼ば、れてる…」
やけに話しづらく、息がしづらい。
俺、泣いてるんだ…
だから、ぷーのすけ離れなかったんだね。
自分が傷つけたって責任を感じてるから、俺が落ち着くまで離れないようにしようってしてくれたんだ。
どこまで優しいの、ぷーのすけ。
諦めたくなくなっちゃうよ、笑
あっきぃ「大、、じょ、うぶ… いってき、…て……?」
上手く息が吸えない、なんて言ってるかわかるかな。
ぷり「………あっきぃ、ありがとう」
…………なんで、なんで
なんで最後までそんなに優しいの
やめてよ、…諦めたいのに、好きなのやめたいのに
さっきまでしゃくるだけだったのに、段々嗚咽もまじってしまう。
泣いても泣いても止まらなくて、おっきい穴が空いたみたいで、深いところを刺されたようで、小さな箱に、修正しきれない程の欠損ができたようで。
いくら泣いても、思い返しても、この雫は止まらなくて。
言わなければよかったなとか、あの時はよかったのにとか、後悔しか思い浮かばなくて。
それに、止まらない涙のせいで、ぷーのすけを困らせて。
あっきぃ「おれ、……さいてーだ……笑」
まぜ「あっきぃ」
まぜ太side
声がする、校舎の渡り廊下の方から。
きっと、声の主は今朝頑張って伝えると意気込んでいたあっきぃなんだろう。
俺は、声を掛けに行っていいんだろうか。
逆に負担にならないだろうか。
あっきぃ「おれ、……さいてーだ……笑」
まぜ「あっきぃ」
まぜ「……あっきぃ、最低は、ちがう。」
きっと今あっきぃは、自分を責めるに責めて、最低とういう言葉を口にしたのだろう。
ああしておけばよかった、こんなことしなければよかったと、後悔しているのだろう。
太陽のように笑うあっきぃは、今日は雨のように泣いていて、その分厚い雨雲は、誰の言葉も通させないようで。
まぜ「いまはさ、悪かったことよりいいこと思いだそーよ。」
あっきぃ「…………ないし…」
まぜ「ちゃんと言えたの、俺すげーと思う。俺だったら言えなかった。ちゃんと言いきったあっきぃはすごいよ。」
あっきぃ「……………でも、、さ」
あっきぃ「ふられちゃったから………」
そういう君の黄金色の瞳がまた揺れ出す。
大粒の涙を零しながら君は言った。
あっきぃ「おれさ、、、ちょっとだけ」
あっきぃ「…………ちょっとじゃないや…」
あっきぃ「…けっこうね、期待しちゃったの」
あっきぃ「もしかしたら、好きって答えが返ってくるんじゃないのかなって」
あっきぃ「…あっさり、ふられちゃった………」
あっきぃ「おれも、、俺も女の子だったら、まだ。 まだ可能性、あったのかな……………?」
あっきぃ「失恋って、正直すごくなめてた。泣くほど辛いわけないだろって」
あっきぃ「…でもさ……いざすると、心にぽっかり穴が空いたみたいになるんだね、。それにこの穴、厄介で、自分でも友達でも中々埋まらないなんだ。好きな人じゃなきゃ埋まらない、おっきい穴が空くんだ」
あっきぃ「どうすればいいか、分かんない…」
あっきぃ「……つらいよぉ…」
あっきぃ「…こんなことなら…」
あっきぃ「こんなことなら、片想いなんてしなきゃよかった…」
そういうあっきぃに、俺は何もできなくて。
何も言えなくて。
まぜ「じゃあ、辛いなら思いっきり泣こ、?」
と、少しでも気持ちが和らぐような、気遣った言葉しかかけられなくて、非力を感じた。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
だから、だから俺は、恋愛を辞めたんだ…。
男子が好きになったのは男子がいっぱいいる環境だったからだ。もっと女の子もいるところに行ったらきっと、
きっともう、傷つかない
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はい…!お疲れ様でした…!!
きちんと伝わりましたでしょうか…
いやぁ、、前回の約倍です…
長くなってしまいましてすみません…!!
私が伝えたい気持ちが上手く伝わったことを願います…!
前回は♡と、💬ありがとうございました🫶
今回も💬&💛お待ちしてます︎💕︎
それでは!
ここまで御愛読いただきありがとうございました(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)