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金欠チャン
690
#イケメン
蒼乃 月
637
第9話「裏切りの正体」
【屋上】
???
「そこまで知ったんだ」
美桜
「……え?」
ゆっくり振り向く。
そこにいたのは――
美桜の親友、莉奈だった。
美桜
「莉奈……?」
莉奈
「ごめんね、美桜」
蒼空
「お前が……このメッセージを送ってたのか?」
莉奈は少し黙ったあと、うつむいた。
莉奈
「全部じゃない」
美桜
「どういうこと……?」
莉奈
「私はただ、真実を見つけてほしかっただけ」
美桜
「じゃあ、なんで隠してたの?」
莉奈は写真を見る。
そこには3年前の少女、凛が写っていた。
莉奈
「凛さんは、私のお姉ちゃんと仲が良かった」
蒼空
「……」
莉奈
「でも3年前、凛さんがいなくなったあと、みんな嘘をついた」
美桜
「誰が……?」
莉奈
「先生でも、蒼空くんのお兄さんでもない」
莉奈は震える声で言った。
「本当のことを隠したのは……学校の生徒たち」
美桜
「生徒……?」
その時、蒼空が気づく。
蒼空
「待って……」
「じゃあ、ノートに俺の名前があった理由は?」
莉奈
「それは……」
莉奈が答えようとした瞬間。
強い風が吹く。
ノートのページがめくれた。
そこには新しい文字が現れていた。
『蒼空へ』
『君の兄は、私を助けようとしていた』
美桜
「……!」
蒼空
「兄ちゃんが……?」
莉奈
「凛さんは最後に、誰かに助けを求めてた」
「その相手が、蒼空くんのお兄さんだった」
蒼空はノートを握りしめる。
蒼空
「じゃあ……兄ちゃんは悪くなかったんだ」
美桜
「蒼空くん……」
その時。
屋上のドアが勢いよく開いた。
???
「その話は、もう終わりにして」
3人が振り向く。
そこに立っていたのは――
学校で一番信頼されている人物。
先生だった。
先生
「これ以上、過去を掘り返すな」
蒼空
「先生……?」
先生
「君たちは知らなくていい」
美桜
「でも、凛さんのことは……」
先生の表情が変わる。
先生
「……君たちは何も分かっていない」
そう言って先生は立ち去る。
蒼空
「……やっぱり何か隠してる」
美桜
「真実を知るしかない」
蒼空は美桜を見る。
蒼空
「危険になったら、絶対俺から離れるな」
美桜
「うん」
2人はうなずく。
でも――
その夜。
美桜のスマホに、最後のメッセージが届いた。
『次に消えるのは、君だ』
【第9話 終】
次回
第10話「狙われた美桜」
コメント
1件
うなさん、第9話読ませていただきました! 親友・莉奈ちゃんがまさかの核心に近い人物だったとは…震えました。でも「全部じゃない」「真実を見つけてほしかっただけ」という台詞に、彼女の複雑な想いが詰まっていて切なかったです。 そして先生の登場…「知らなくていい」って言われると、逆に気になる。一番信頼されてる人が隠す側って、胸がざわつきます。 最後の『次に消えるのは、君だ』。一気に不穏な空気に変わって、次回が待ち遠しいです。蒼空くんの「離れるな」という言葉に、2人の距離が縮まっている感じもして、そこも好きなポイントでした。