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「僕の”彼女”に何してるんですか?」
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私は中学一年生の斎藤ひな。吹奏楽部に入っていて今日は部活がない土曜日。
久しぶりに部活がなくて嬉しい〜!最近寝不足気味だったんだよね,,,。今日はたっぷり寝れたし出かけにも行けるし最高の日だなぁ✨
久しぶりの休みに浮かれ気分になって私は少しだけ暗い人通りの少ない道を進んでしまった。そんなことにも気づかない私は少しいや、めちゃくちゃ浮かれていたんだと思う。
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ソロッ
後もう少しで着くなぁ!今日何みよっかな?そうだ!友達にプレゼント買わないと!確か便箋集めにハマってるって言ってたし文房具屋さんにでも行ってみよっかな!
,,,???なんかさっきからこのおじさん着いてきてない?,,,まぁ、同じお店に行くんだろうなぁ!ほんとこういう道通るとそういうの勝手に想像しちゃうわぁ笑笑
,,,あ、待って、こういう道通るなって先生に言われてた気が,,,
「!?」
不審者続出のポスター,,,おっともしかして危ない???後ろをくるりと振り返るとおじさんは足を止めた。周りを見回して口笛を吹いている。,,,
やらかした,,,
いや,,,まだわかんないよね???進み始めた振りをしてもう一度振り返るとおじさんは「なんで振り返るんだよっ」という顔で止まっている。急に背中の方からぶわぁっと鳥肌がたち出す。まってもしかしてこれ”追いかけられ”てる??
後もう少しでお店に着くから大丈夫,,,絶対に大丈夫,,,
私は早足でお店へと向かった。
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やっとお店に着いた,,,チラッ後ろを確認する。やっぱり着いてきてる。ま、まぁ、お店の中入ったらもうはぐれるでしょ,,,人も居るし,,,?怖いことを考えていたらお手洗いに行きたくなってきちゃった。まぁ、人も居るし追いかけられないよね?私はほんの少しだけ警戒心を抜いて手洗い場へと向かった。女子トイレはこっち!!
チラッ
流石に女子トイレまでは来ないよね??うん!来てないし,,,はぁほんと怖かった!!トイレでこの怖い気持ちも流しちゃお!!
ヒョコ
ジャー
手を洗って、うん!前髪も整ってるし大丈夫だね!どこの文房具屋さん行こっかな〜!ついでに新しいシャーペンも買おっ!!文房具屋さんって何回だったかな〜?
トイレの角を曲がると
“おじさん”
「えっ!?」
嘘,,,ぞわぁ!!!トイレの角を曲がるとそこにはニタニタした表情でまったおじさんがいたのだ。手をそぉっと伸ばしてくる。い、いやっ!!
私はほんの少しだけ走ってその場を去った。
なんでいるの!?あのおじさんが!?だってさっきいなかったじゃん!どうしよう💦怖い、怖い,,,
さっき私に触れようとしてたよね??あの手、あの目。どれも私の頭の中でリピートされて鳥肌が止まらない!!とにかくこのお店ぐるぐるしよ,,,
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あれから数十分たった。おじさんはまだ私に着いて来ている。どうしよう💦しかもさっきよりもおじさん距離近くない???
前を向いた瞬間また1歩、1歩おじさんは近づいて来ている。周りの人は知らないフリ。
私はこの時大人の冷たさを思い知った。絶望。誰も助けてくれない。その場に突っ立ってしまう。それをチャンスにおじさんは近くにきて私に触れようと,,,
「僕の”彼女”に何してるんですか?」
「えっ??か、彼女?」
「な、何してるって,,,えーと(“・…・”)」
“彼女”
私は驚いてその言葉を発した人を見る。
!?
林泰河(はやしたいが)先輩!?
泰河先輩に私が気づいたことが伝わったのか私にそぉっと近づいてくる。そして私を泰河先輩の背中に隠す。私はその小さな行動だけで胸がぱあっと暖かくなる。さっきまでの怖かった気持ちが少しだけ和らいだのが、わかった。
「お、お前には関係ないだろ、!!」
「いや,,,関係ありますよ。だって”彼氏”なんですから。」
「ひなさん、大丈夫だった??」
「怖かったよね??」
泰河先輩は私にそぉっと触れ抱き寄せてくれた。もう大丈夫だと私の背中を撫でてくれる。その優しさに私は怖い気持ちが収まるのと同時にかっこいいという気持ちが溢れてきた。泰河先輩,,,こんなに大人っぽかったけ??…///かっ、かっこいい。
私達がおじさんの目の前で”イチャつき”出したので気まづくなってかいつの間にかおじさんは去って行った。