テラーノベル
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「あー……もうダメ、足が棒みたい。お腹と背中がくっつきそう……」
風の国の砂漠を越えた先にある、小さなオアシスの街。
旅の資金もつきかけ、途方に暮れていた私は、廃屋の壁にもたれかかって天を仰いでいた。
『彼岸』を追うと意気込んで里を飛び出したものの、原作知識なんて何ひとつない私だ。忍の旅がこんなに過酷で、お金がかかるなんて聞いてない!
その時だった。
ボカンッ!!
近くの路地裏から、派手な爆破音と嫌な高周波の音が響き渡った。
「ヒヒッ! 観念しな、抜け忍くずれが!」
「命が惜しけりゃ、その荷物と金を置いていきな!」
賞金稼ぎか野良の忍びたちが、二人組の少年を囲んでいる。お金や食べ物を持っているかも……! そう思った私は、身を隠しながら現場へと駆けつけた。
煙の渦の中にいたのは、正反対の雰囲気を持つふたりだった。
一人は、ボサボサの黒髪に酷いクマを作った、幽霊みたいな男。黒い羽織をだらしなく羽織り、ハァ……と気怠げな溜息をついている。
もう一人は、腰まで伸びた美しい銀髪に紫の瞳を持つ、吸い込まれるような美少年。……だけど、その表情は怪しく歪んでいた。
「あぁん……♡ 粗暴な男たちの怒号……鼓膜を刺すような周波数の悲鳴……ゾクゾクしちゃう……! ん〜、本当、骨まで*食べちゃいたい♡」
「……うわぁ、変な奴……」
思わず引きかける私。顔はめちゃくちゃ綺麗なのに、言ってることと顔が怖すぎる!
「おい、シズク……うるさい。声の振動が脳に響く……。面倒くさいから早く終わらせて……僕は寝たい……」
クマの男——マキナが、だるそうに袖から木彫りの傀儡人形を取り出し、指先から透明なチャクラ糸を伸ばす。
瞬く間に仕込まれた鋼線で山賊たちの足を縛り上げると、銀髪のシズクが懐から金属製の笛を取り出し、キィィィンと耳を刺す高周波を解き放った。
「ガ、ハッ……!?」
三半器官を直接揺さぶられた山賊たちは、泡を吹いて倒れ込んだ。「傀儡術」と「音響忍術」の鮮やかな連携。ふたりとも、めちゃくちゃ強い!
(すごい……!)
感心した私が物陰から身を起こした、その瞬間だった。
「……ッ!?」
マキナが死んだような目でこちらを振り返る。
そして、私の真っ赤な髪と泥だらけの顔を見た瞬間、ガタガタと震えだし、ドシャッ!!と私の前に膝をついた。
「な、なに!? 降参!? 攻撃しないよ私!」
「……見つけた……」
「は?」
「僕の……運命の糸の先……。泥にまみれてもなお光り輝く、野生の太陽……。……アカネさん、僕と結婚してください。毎日君のために新しい絡繰人形を作ります。だから僕を養ってください」
「はあああああ!? 何言ってんの唐突に!? 嫌だよ! キモい!!」
私が全力で拒絶すると、シズクが「うふふ♡」と怪しく笑いながら近づいてきた。
「無駄だよ女の子。このマキナは根暗で昼行灯の癖に、自分の『理想の乙女』に対する情熱だけは異常なんだ。……ちなみに君、僕の好み(美少年・美少女)からは程遠い絶妙なイモっぽさだから安心してね。全然食べちゃいたくないや♡」
「誰がイモよ失礼な!!」
そこへ、路地裏の屋根の上からパン、パン、と呑気な拍手が響いた。
「いやあ〜、お見事お見事。ええ連携見せてもらったわ」
「「「!?」」」
私たちが一斉に見上げると、そこには黒い羽織を羽織り、日傘を優雅に差した一人の女性が腰かけていた。
さらりと揺れる黒髪。そして……額には「木ノ葉隠れ」の傷ついた額当て。
何より異質なのは、その『目』だった。
黒目の中に、異様な車輪の紋様が赤く浮かび上がっている。多分「写輪眼」だ。(※万華鏡写輪眼)
「うちの弟(イタチ)によう似た雰囲気の街や思ったら、えらい威勢のええガキんちょらが揃っとるなぁ」
彼女はフワリと屋根から飛び降りると、独特の怪しい関西弁で笑った。
「うちは……ナラク。まぁ、訳あって木ノ葉をブラブラしとる上忍や。……で? そこにおる赤髪の嬢ちゃん。あんた、体内でえらい『暴れ龍』飼っとるなぁ?」
「な……っ!? 私のチャクラが分かるの!?」
「見えとるで。ウチの右眼——『思金神(おもいかね)』はなぁ、相手の考えとチャクラの流れを隅々まで読み取るんや。あんた、家族の仇……『彼岸』って追われ者の集団を追っとるやろ?」
(思考まで読まれてる……!?)
背中に冷や汗が流れる。この人……ただ者じゃない。うちは一族の凄い忍だ!
「へぇ〜♡」
シズクが目を輝かせてナラクに近づく。
「あんたのその赤い目……すっごく澄んでて、冷酷で、破滅的なチャクラの音がするねぇ……♡ あぁん、ゾクゾクする! 食べちゃいたい♡」
「……誰を食べちゃいたいって? お兄ちゃん」
ナラクの左眼がカッと怪しく光った。
バリバリバリッッ!!
シズクの足元の地面が、黒紫色の激しい雷で一瞬にして焼き穿たれた。
「ひっ……!?」
「ウチの左眼は『武御雷(たけみかづち)』。ウチの視線が捉えた場所に、消えへん雷を落とす。あんまり変態な発言しとると、その綺麗な顔、丸焦げにするで?」
「……(引きつった笑みで黙るシズク)」
あの変態のシズクが一瞬で黙った!
ナラクはフッと不敵な笑みを浮かべると、私に向き直った。
「アカネ言ったな。あんたの秘術……『竜人化』は未完成や。このまま使っとったら、あっちの根暗な傀儡使い(マキナ)に求婚される前に身体が壊れてまうで」
「うぐっ……でも、私は強くなりたいの! 父ちゃんや里の仇を討つために……『竜神化』に辿り着かなきゃいけないの!」
「ふん……ええ度胸や」
ナラクは日傘を閉じると、私の額を指先でツンと小突いた。
「決まりや。ウチが今日からあんたらの『担当上忍』ポジションになったる。ウチも『彼岸』の動きには用があってな。……ただし、ウチの指導は甘ないで? ついてこれるか、アカネ?」
「もちろんだよ!! どんな修行でも耐えてみせる!」
「よし言ったな。……あ、それとそこの傀儡使い。アカネに気安く触ったら、武御雷で黒こげにするから覚悟しときや」
「……不条理だ……でもアカネさんのためなら耐えて見せます……(ボソボソ)」
こうして、愛が重すぎる根暗傀儡師・マキナ、変態美形音響使い・シズク、そして胡散臭くも圧倒的に強い似非関西弁の上忍・うちはナラクという、カオスすぎる新チームが爆誕したのだった。
「行くで、アカネ、マキナ、シズク! 『彼岸』の奴らに、たつまきの風とうちはの雷をぶち叩き込んでやるわ!」
「「「おー!!」」」(※マキナだけ「結婚してください……」)
ナラク先生の破天荒な導きのもと、私たちの旅は、より激しく、より熱い決戦へと向かって加速していく!
コメント
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もう第8話読んだけど、今回の新キャラ軍団やばすぎ!笑 マキナの重すぎるプロポーズもシズクの変態キャラも振り切れてるのに、ナラク先生の関西弁上忍が全部持っていった感あるw 写輪眼+雷+思考読みってチートすぎん?🔥 こんなカオスなチームなら旅が絶対楽しい! 主人公の「竜神化」への修行も気になるし、彼岸との決戦まで目が離せないよ…! 続き待ってます!!
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