…これは、医者であるNakamuがこの病院に勤めてから書き始めた日記の内容を書いたお話。
1月15日 天気: ☀
今日は患者が2人きた。
どちらも、インフルエンザの可能性が高かったため、検査をすることにした。
「翌日検査結果を報告する」と伝えると、患者達は「ありがとうございます」とお辞儀をして帰っていった。
患者が去った後、診察室でため息をついてしまった。 少し疲れているのだろうか。
そういえば、日記初日だからここの説明もしとかないとな。
ここは病院であってそうでない場所。 正確には、表では病院で裏では研究所…といったところだろうか。
俺はここの医者であり、研究員に過ぎない。
だが俺はここに勤めているイカれた奴らとは違う。
「Nakamuせんせ、『カルテ探すの手伝ってください』」
もうそんな時間か…と思いつつ、返事をする。
『カルテ探すの手伝ってください』は病院と研究所の入れ替わりを意味する言葉。
つまり、今この瞬間からここは研究所になったということだ。
研究所になった今は、地下にある研究室で勤務する。
研究所になると、主に人体実験や… うん、人体実験をする。 …だから地下室から阿鼻叫喚が聞こえてくる。
大体、ここに居る奴らは人間じゃない奴か、人間を殺すのが好きな奴か、院長にスカウトされてくる奴らしかいない。
…ちなみに俺はスカウトされてきた部類。
俺、人殺しなんて好きじゃないし、何ならその逆で人の命を救いたいと思っている方だ。
だから当然、何度も辞めようと試みた。 何度も何度も何度も。
…でも、辞められなかった。 正確には、辞めさせてくれないかった。
どうやったら辞められるのだろう。
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NEXST→♡5
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