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ー五度目の人生をー
俺は、また失った。五度目でもまだ、大切な人を守れないのか?今朝、俺に一通のメールが来ていた。俺は恭介からの登校の誘いだろうと少し胸を躍らせていた、がそれは叶わず残酷な内容だった。恭介が、近所の公園で遺体となって発見された。死亡推定時刻は19時らしい。俺と別れてすぐだ。どうして俺は家に入るまで見届けなかったのか、もっと念押しして気をつけるよう伝えなかったのか後悔が絶えない。もう、死んでしまいたい。桃宮の時もそうだった。俺は何もできなかった、死ぬべきだった。桃宮がいなくなってすぐ、死ねばよかった。なぜ、生きることに執着してしまったのだろう。死にたい、でも死ねない。不老不死というのは辛いものなんだな、、、。俺は死ぬ方法を探してみることにした。
まずは溺死、苦しかった。ただ死ぬことはなかった。意識を失ってはいたが目が覚め死んでいないことを確認した。次は落下死、まぁこれも無理だった。痛かったが結局生きていた。目が覚めると病院にいて医師からの問い詰め具合は物凄いものだった、、。俺は色々と試したが死ねなかった。また、俺だけ生かされてしまった、そんな罪悪感ばかりだ。俺はこれからもまた、苦しみながら生きるのか、、、。
俺は日記をつけることにした。いつか俺の人生を本にして出版してやる。俺を実験した奴らにもお前らの所有物ではないと証明して見せられるしな。俺の日記は膨大な量になるだろう。なんせ不老不死だしな。俺は早速今日の分の日記を書き始た。
7月19日 今日から日記開始だ。今日はとても暑かった。熱中症で倒れるのではないかと思ったが街中でイケメンが水配りをしていたので貰い水分補給ができた。そういえばあのイケメン、見たことある気がする、、、。が気のせいだろう。それから花の種を買った。買ったのはポインセチアだ。上手く育てられれば冬ごろには綺麗に咲くのだろう、店員が言っていることが本当であれば綺麗に咲くはずだ。上手く育てて俺と同じ不老不死の花に、、なんて願ったりもしている。まぁ、望むだけ無駄なのだろう。
「よっし、今日はこのぐらいでいいか。歯磨きしてもう寝よう。」
俺は眠りについた。