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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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F:「」

K:『』

※登場人物および物語は全てフィクションです。






「お先に」


髪を拭きながら現れたキミのわずかに上気した頬が、俺の目線を奪う。


「どうした?」

『ううん、なんでもない』

「あ、これ飲んでいい?」

『どうぞ』


喉を鳴らして水を流し込むキミを横目に、急いでバスルームのドアを閉めた。


見慣れたはずのキミの風呂上がりも、自分の部屋の中で見ると全くの別物に感じる。





F side




お互い核心には触れずにここまできた。

何も言わなくてもお互いに分かっている。


俺たちは今、恋をしている。



『そっちよりこっちのバスローブの方が暖かいのに』

「んー、まあどうせすぐ脱ぐからいいよ」

『そっか』


普段ならそんな平凡な返し、しないだろ。


振り返ると何やらいい香りのするオイルを髪に揉み込んでいる。


「あ、いつもの匂いだ」

『ああ、これ?』

「お前の後ろ歩いてると香ってくる」

『香水よりほのかでしょ』

「エロくて好き、その匂い」

『……………』


なに赤くなってんだよ。

お前のドキドキが耳元まで聞こえてきそうだよ。


後ろから腰を抱き寄せ首元に顔を埋める。


「もう、いい?」

『…いつでもどうぞ』


ゆっくりと俺の手を取り寝室へ向かう。


チュッ


左手の薬指に軽く口付けたのは、お前なりの意思表示なの?


「…後悔しない?」


一瞬驚いた表情をした後、すぐに腕が伸びてきて抱き寄せられた。


『俺がするわけないじゃん、そんな意味のないこと』

「そっか」

『するとしたら…そうだな、今よりもっと愛を知ってしまう事に対して、かな』

「俺はきっと、もう戻れないけど」

『戻らないよ、進むだけ』






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本音は建前より美しい

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コメント

3

ユーザー

【戻らないよ 進むだけ…】 (*´ ˘ `*)ウフフ♡いいセリフ イタダキ━(人˙꒳​˙ )━マスッ♥

ユーザー

なんか………大人の世界だなぁ(/ω\)♡♡尊い…

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