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死んだはずの私が、何故?
転生ものでは超絶美少女になるはず、、、
其処まで考えて自分の頭を殴りたくなった。
今、此の、現状で、言う事かッ、!?
と。
やはり一度死んだとはいえ自分は自分だったようだ。
うん???
よくよく見れば制服には穴が空いていたというのに空いていないし、出血の後も何も無い。
益々混乱する頭に入ってきた情報は一人の足音。
此の人物により、私は更に混乱することとなったのだ。
「手前、誰だ?」
何度も聞いた声。
何度も見た人。
数え切れないほど観察した人物が立っていた。
”中原中也”
二次元の世界の住人。
混乱する私を余所に言葉を紡ぐ。
「手前、ポートマフィアじゃねェな?」
よし、この殺気。間違いなく人間が出せないレベルだ。
体が本能的に震え、喉から異音が発されているが知ったこっちゃない。
生まれたての子鹿と比べるのを烏滸がましく思ったのは初めての体験だった。
足が動かない。
よって逃走は不可能。
まあ此処がどこかわからない時点で逃走は不可能だったわけだが。
廊下にへたり込み、震える少女。
訝しむかのように睨む男性。
まるで男性が犯罪者の様な構図である。
まるでも何も犯罪者なのだが。
どうやら人間は予想以上のストレス、負荷がかかることにより脳の一部が麻痺し、又一部は冷たく、どこかとち狂った方向性に思考回路を繋げるようで、私の脳内はひどく荒れている。
殺気に負け、パニック症状を発している私を俵持ちしようとし______
「、、、」
お姫様だっこに切り替えられたのはきっと気のせいじゃない。