第30話
~アザラシ視点~
あれから、僕はウサギ君の事で頭がいっぱいになっていた。
ていうか、最近ウサギ君の事を思うようになっていた。
どうすれば、心を認めてくれる?
時は過ぎ、僕はいつの間にかベットの上に寝そべっていた。
アザラシ「はぁ…..」
アザラシ(まぁいっか。今日はもう寝よう。)
そういって、僕は寝ることにした。
翌日、僕はシロクマ君といつものように学校を歩いていると、
見覚えのある後ろ姿を見つけた。
とぼとぼと歩く猫背になっているその姿は、やがて彼だと分かった。
アザラシ「シロクマ君、ちょっと今日用事があって。
ばいばい!!」
そう笑顔でシロクマ君に伝えた。
アザラシ「ウサギ君、おはよう!」
ウサギは、ビクッと体を震わせた。
驚いたのだろう。
ウサギ「…..おはよう」
そう小さい声で言った。
アザラシ「今日、一緒に行こうよ!教室!!」
ウサギ「……..」
ウサギは黙り込んだ。
ウサギ「行かない。」
アザラシ「え…..?!」
ウサギ「僕は….
そう言うと、一人で立ち去った。
アザラシは、唖然とした表情でその後姿をみていた。
シロクマ「だから言ったろ?あんな奴に絡んでも意味無いってさ?」
シロクマがそう言った。
アザラシ「それでもいいもん!!!」
僕はシロクマの言った一言にカチンときた。
シロクマ「……?!なんだよアザラシ?!」
アザラシ「僕は、誰でも仲良くなって欲しいのに?!」
僕は、もう行ってやろうと思った。
アザラシ「ウサギ君の何が悪かったの?!
皆、頭おかしいんじゃない?」
シロクマ「……..アザラシ、ちょっと来いよ。」
そう言って乱暴にシロクマに腕を引かれて、
校舎裏に連れて行かれた。
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