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第31話
僕は、どうしてという気持ちでいっぱいだった。
アザラシ「何?」
シロクマ「……」
シロクマは黙り込んだ。
アザラシ「なんなんだよ。シロクマらしくないなぁ。」
僕がそう言うと、
シロクマ「ああ。だな。」
ははとぎこちない笑みをこぼしたやつれた彼の顔が
なんだかいつもと違って見えた。
シロクマ「俺とウサギは同じ中学にいて、同級生だ。」
アザラシ「は?」
シロクマ「その時も、今みたいに根暗で
何考えてるのかも分からない奴で。」
シロクマはどんどん表情が暗くなっていった。
シロクマ「その時、クラスの大半がウサギを嫌いだして
いじめもしだした。
何かあればウサギに罪を擦り付けたり、物は隠すわ、暴力は振るうわで。」
アザラシ「……..。」
アザラシは何も言わず聞いていた。
シロクマ「俺もその一人だ。」
アザラシ「は??」
嫌な予感がした。
シロクマ「俺は、」
シロクマ「ウサギをいじめていた。
いじめグループを作って、ウサギをいじめてた。
僕は偽善者だ….。」
そう言ってシロクマは頭を手で覆う。
アザラシ「……ありえないんだけど」
僕はサァァと、気が抜ける感じがした。
今までこんなに優しくて、頼りになるお兄さんな
シロクマ君とはほど遠い。
まさか虐めていたなんて….
僕は、逃げ出したくなった。
アザラシ「もう、行くよ。」
僕は、そういってシロクマ君から離れた。
走って走って走って、
廊下にたどり着いた。
すると、
ウサギ「彼の話、聞いたんだね。」
パッと顔を上げると、そこにはウサギが居た。
アザラシ「う…ウサギ君」
ウサギ「中学の頃の話、詳しく話そうか。」
そういうと、僕たちは屋上に行った。