傍観者。
なにも脅威はない。
もうずっと、みんなに会えてない。
最後に会ったのいつだっけ
最後に話したのいつだっけ
ニュースで流れる、大切な仲間の名前
大好きな人の名前も
だんだんみんないなくなる
臆病な自分は、なにもできない
誰かが捕まるたびに
あたたかい思い出が、一つ一つ冷たくなって
苦しい
くるしいよ
僕らの能力は心に左右される
いつの間にか、僕の部屋は凍り付いていた。
机も、ベッドも、窓も、ドアも
アルバムも、スマホも、ゲーム機も、ぬいぐるみも、おそろいの小物も
静かで、冷たくて、空っぽで
不思議と苦しさは感じなかった。
寂しいとは思うけど、でも、凄く気が楽になった。
ずっとこうしていれば、苦しまなくていい
…笑ったの、いつぶりだろう
凍った床の上で、静かに横になる。
凍らずに頬を伝うものに気づかないふりをして
僕はそのまま目を閉じた。
次に起きる時は、全部終わってますように
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