注意!
本家様とは何も関係ございません
エセ関西弁
登場人物=水桃白
残りの三人メンバー様は出てきません
プロローグ
――「最後の記憶と永遠の少年」――
雨上がりの空に、まだ虹は架かっていなかった。
街は濡れたまま、時間だけが進んでいく。
少年は立ち止まり、手のひら見つめた。そこに残っているのは、確かに“誰かの温もり”だった――けれど、名前も顔も、もう思い出せない。
忘れたくなかったのに。 霧のように薄れていく。
ただ胸の奥で、かすかな声が囁く。
「もう一度、あの約束を取り戻して」と。
空を見上げる。
白い雲の向こうに、永遠があるのなら。
その手で掴める日が来ると、信じて歩き出す。
記憶が消えても、心はまだ生きている。
――彼が“最後の少年”と呼ばれる、その理由を誰も知らないまま。
🐇said
靴底が水たまりを踏み、波紋がゆっくりと広がった。
少は僕は振り返る。誰もいない。
それでも、誰かに見られているような感覚が、背中に張り付いて離れなかった。
ポケットの中で、小さな銀色のペンダントが震えた。
“彼奴”がいなくなった日から、時々こうして勝手に鳴る。
理由はわからない。ただ、そのたびに、胸の奥で何かが疼く。
――まるで「思い出して」と呼びかけられているみたいに。
僕はペンダントを握りしめた。
冷たい金属の感触が、現実を確かに繋ぎ止める。
風が吹き、濡れた髪が頬に張り付いた。
そして、遠くの路地の向こう――誰もいないはずの場所で、確かに“影”が動いた。
「……誰?」
その瞬間、世界がわずかに歪んだ。
街の音が遠ざかり、色がひとつずつ失われていく。
僕は思わず目を閉じた。
まぶたの裏に浮かぶのは、あの日と同じ光景。
笑っていた彼女と、交わした言葉。
――「永遠なんていらない。ただ、君を忘れたくない」
目を開けた時、そこに立っていたのは――
まるで時間の彼方から帰ってきたような、もうひとりの“自分”だった。
初めてノベル挑戦!最近投稿できてなくてごめんね。結構短い物語になりそうだけど見てくれたら嬉しいです😊
おつゆあ
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