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コメント
1件
よんだよ~!こわっ!次の話楽しみ~!!
ああ、今日も寒いなぁ。ある日広瀬はいつも通りの少しくらみがかった道を歩いていた。彼はいま13歳になったばかりの少年であり、田舎育ちだ。今しがたがた学校を終わり、彼はこの道をいつものように歩いているのだ。そこには10年前とは変わらず金色の麦畑のようなものと反対に暗い屋敷のようなものがあった。小さいころから両親にそこには立ち寄らぬようにと広瀬は伝えられていた。不気味なところだし今まで決して足を踏み入れてみたことはなかったが今日は違った。正確には屋敷の様子が違ったのである。信じられないことに子供の声が聞こえた。しかしすこぶる不気味なものであり、生まれたばかりの泣き叫ぶ赤ん坊が泣くのではなくしゃべっているような、可愛い子供の声なのにそこには思わずぞっとさせるような何かがあった。彼にもまだ3歳の子供がいるが、3歳ごろの子供の声にしては高すぎるし、かといって生まれはばかりの子供のそれではなさそうだった。しかしこの田舎町で赤ん坊がいるとすれば彼の家くらいだし、いたずらであの声が出せるとは思えない。彼はその声と屋敷を少々不気味に思いながらも少しずつ足を踏みい入れていった…