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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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えーと、ドレスはめんどいからワンピースにしちゃお。


「黒で膝下のやつ…ポンチョで〜…あ、コレコレ」


無事に発見。


黒タイツと黒ブーツを履いて、耳にはロシアンハットを被る。


「よし、防寒対策バッチリ!」



外に出ると、雪が降り積もっていた。


ザク、ザク、と御者のいる所まで行くと御者は困った様子だった。


「どうしたの?」


「お、お嬢様!…そ、その、雪で道が凍ってしまっていて…。馬車を走らせるのはいかがなものかと…」


「え!?あー…そうね」


道路は雪で一面真っ白。そのせいか、馬車はおろか外を歩く人々の姿はほとんど見えない。


「あ〜、じゃあ馬貸して」


「えぇ!?いけません!もし噂にでもなったら…!ご主人様に怒られてしまいますよ!!」


令嬢が馬に乗って走るのがそんなにおかしい?


「大丈夫、大丈夫〜」


外には、私を見て噂する人なんて一人もいないし。


「じゃあね〜、寒い中おつかれ」


「は、はい…。そ、その!暗くなる前には帰ってきてくださいね!?」


「任せて〜」





孤児院にて。


「レイチェル様!?雪の中よくいらっしゃいました!」


院長のハドソンさんが少し慌てた様子で出迎えてくれた。


「突然ごめんね、子供たちはいる?」


「はい、談話室で暖をとっています」


「分かった、あと、これはチップ」


馬から荷を下ろすと、冬用の洋服と毛布、それから少量の金貨を渡した。


「いつも少なくてごめんね〜。大人になったら寄付できるくらいの男見つけて貢がせるからね」


「ふふ、そんな事しなくても十分嬉しいです。本当にありがとうございます」


「へへ、やっぱりここは居心地がいいね。家よりよっぽど良いよ」


「そう言ってもらえると幸いです。さ、外は寒いですから中はご案内しますよ」

レイチェルの怠惰な恋愛模様

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