「おかあさん、寒いよ、
どうしたらいいの______。」
僕は捨てられた。
人が通らなさそうな森、
いつ熊が来てもおかしくない、そんな森。
あぁ、僕死ぬんだな。
そう思った矢先、希望の光が見えた。
「ねぇ、君大丈____」
誰かに声をかけられた気がした。
でももう僕は体力の限界で倒れてしまった。
「____い。」
「__おい。」
「おい。」
誰だ?渋い声をした、でも優しい感じがする
そんな声に僕は耳を澄ました。
「お前、起きてんだろ?起きろ」
「っ___。」
何されるか分からないどこに居るかも分からない
状況で無視したら殺されるかもしれない。
僕は目を覚ました。
「ん、あれ、なに、ここ、」
「やっと覚ましたな。」
僕の横に立って居たのは
いかにも”殺人鬼”と見てもおかしくない
そんなガタイの良い、逆らうと確実に殺しに来る
そんな人だった。
「お前。”ラッキー”だな。」
何がラッキーなんだ、?
何も理解してない僕に”殺人鬼”は問いかける。
「お前、どこから来た?」
「ぼ、僕は、気がついたらここに居て…」
分からない。どうやってここに来たのか
誰に連れてこられたのか。思い出せない。
ぐつぐつとトマトスープの香りが漂う家
辺りに刃物類が無いことから僕は助かったのだと理解した。
「”リルーナ”っていう女に連れてこられたか?」
「リルーナ、?」
“リルーナ”名前からして女だと理解した。
「そういえば、僕が森でさまよってた時に
女の声がしたような…」
優しい声で包まれるような声。
その人だろうか。
「森ならそうだな。リルーナだ。」
「あ、あの、僕助けてもらった、んですよね」
「まぁ、そんなところだな。」
「ありがとうございます。本当にありがとうございます。」
嬉しかった。人に親切にして貰えるのは
初めてだからだ。
「”ジュニー”だ。よろしく。」
「僕は、、」
なぜだ、?名前が思い出せない。
名前なんか忘れるはずが無いのに。
「”ラッキー”だな。」
「な、何がラッキーなんですか、」
「お前の”名前”だよ。」
“ラッキー”。僕の名前はラッキーじゃない。
なぜラッキーと決めつけるんだ、?
「僕、ラッキーって名前じゃない、です。」
「悪いな、もう決まった事なんだ。」
「決まった…事…?」
「あぁ。」
コメント
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おお、面白そう!