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そよそよと風が天満の白い髪を揺らす。見覚えのある景色の草原に大の字になって天満は横になっていた。すると、
『おい、こっちは終わったぞ』
ふと、天満を上から覗くように顔を覗いた。それに天満はゆっくり目を開く。瞳は“青色”だ。
天満は彼に対し、苦笑しながら答えた。
「ん、ありがとう〜・・・てかさぁ、気絶させる方法酷くない???僕思いっきり殴られたんだけど?」
『精神世界なんだから痛くもないだろ』
と、彼は呆れたようにため息をつき、天満の横に座り、横となる。
自分の髪色とは反対の“黒色”が揺れる。
「どお?久しぶりに外出て」
『・・・あぁ、なんか色々“変わっていた”』
彼はこぼした。
『こうやって人の目線で様々な物を見るのも、悪くないな』
ふと、彼が口を開いた。
『・・・あいつ、蓬莱は“英雄に似てるな”』
「・・・“英雄”・・・父さんに?」
『あぁ、あいつは“英雄”に似て、負のエネルギーを溜め込みやすい体質だ。お前も見たことあるだろ?あいつの目が赤くなるのを』
「・・・そうだね・・・てことは、蓬莱も“英雄になれる素質”があるの?」
それに彼は首を横に振る。
『いや、あいつには“英雄になれる素質”はない。あいつは負のエネルギーを父親同様溜め込みやすいのと、魔法の才能だけだ。』
「そっか」
と、天満はどこかほっとしたような顔をしていた。彼は目を閉じる。そろそろ“体が起きる時間なのだろう”
「それじゃあね?」
『はいはい』
彼は適当に返事をこぼした。