テラーノベル
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「リミッター」。
それは人間の中に潜む能力。
リミッターを解除すると、空を飛ぶことが出来たり、魔法が使えたり。
すごく便利になるのだ。
だが、そんな超能力のようなことには、もちろん「代償」もある。
私。大岸藍葉は…
その代償に選ばれた。
「ハッ!」
どのくらい寝ていたのだろうか。もう学校の時間ではないか。
「起こしてよ〜!」
よくすることだ。遅刻しそうになると、すぐに母に八つ当たりする。
「起こしても起きなかったでしょ!
それに、起こしたって怒るじゃないの!」
正論を押し付けられた。仕方がないよな。
「はいはい。もう朝ごはんはいいから。
いってきまーす。」
「全く…あの子はいつからあんな風に…
困る子ね…。」
家を出て、3分くらいたった。その時だ。
「あ!!しまった!!」
肝心な宿題を忘れてしまった。
戻るのはとてもしんどい。
宿題を忘れてしまうと…
公開処刑だ…
死んでしまう…みんなの前で謝罪は無理だ。
とにかく走って家に戻ろうとした。
筋肉痛だから、とても足が痛い。最悪だ。
(無理しないで走らないと!)
それは無理だった。私は走り出したら止まらない。
そろそろ限界を迎える。
「あぁああぁああぁあぁあぁああぁああ!」
その時だ。足がとても軽くなった。
1 終わり。