テラーノベル
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ネコの退屈
本当に想像するだけで恐ろしいだろう、それを止められない自分が憎くて仕方がない。
「お嬢!」
部屋のドアの向こうから、シャム(シャムロック)の声が聞こえた。
「このシャムロックがお嬢を助けにまいりました!」
「シャ、ム?」
「ええ!」
シャムは嬉しそうにドアを開けた。
手には隊士の髪を掴み、その手をふりほどのうとしている隊士。
私はシャムを突き飛ばしていた。
シャムはびっくりしたような顔をしていた。
隊士の前に私は立つ。
両腕で隊士を守るように。
「ま、まよる、ちゃん?」
隊士は、彼だった。
山崎さんは下で口から、身体中から、血を流していた。
「お嬢?何を?若を裏切るおつもりで?」
裏切るつもりなんて、ない。
でも、でも……
傷だらけの彼、山崎さんは肩で息をしていた。
それを見て言わなきゃ、でも、言えなかった。
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