チョコの犯人 第7話
「チッ、バレるなんてな!早く逃げようぜ、ベリー。」
「そうね、リューイ。」
目の前にはカップルらしき2人が斧を持っていた。
「…あなた達がチョコを世界から盗んだ犯人ね!!少しづつ世界からチョコを奪い、食べ、力をつけたんでしょ?!」
私は怒り気味になりながら言う。本当に怒っているんだと思う。
「だったらなんなの?笑」
「え…っ、?」
女はニヤリと笑い、口を開いた。
「だーかーら!だったらなんなのってばぁ!!」
「だから!」
言葉に詰まっていると男が声を荒げた。
「オメェらだって同じだろうが!チョコが好きでチョコを集めた!それの何が悪い?!教えてくれよ!てか食ったのは俺らじゃねぇんだし!!」
「じゃあ黒幕について吐いてもらおうか。」
カカオが男に詰め寄る。
「な、なんだ!クソッタレ!!」
エイミーとリックも銃を構え出した。私も待ってなんかいられない。私は”能力”を発揮した。私の…”能力”は…。武器を作り出せる。それも瞬時に。
「あんた達は許さない!絶対に生け捕って黒幕の正体について吐いてもらう。」
男は少したじろいだ。女は笑みを崩さない。
「はあ、、うざいのよ!!好きなものを好きなだけ食べることの何が悪いの?何がいけないの?なんで恨まれるの?ねえ!私は”彼”と結婚するの!その為に…!!」
女は怒りをあらわにした。そしてガーナに襲いかかる。今までのガーナの構えなどを見ていちばん弱いと判断したんだろう。…でも。
「ガーナに手を出さないで!」
私とカカオ、リックはほぼ同時に動き出していた。
私は引き金を引いた。カカオとリックは近づいてる。女はガーナ諸共木上へ登った。その動きは素人なんかじゃなかった。
「…君、殺し屋のスイートかい?」
ここに来て初めてエンドが口を開いた。
「あら、さすがエンドさんね。私を知ってるのね。でもごめんなさいね。私は…あなたの知ってる殺し屋じゃないのよ。”彼”に恋したからね!」
女は目のハイライトを無くした。
「早く離すにゃー!いったいにゃー!!」
こうなったら引き金を弾けない。ガーナにあたる可能性の方が高いし。
「…アメール」
カカオが耳打ちをしてきた。
「今から、ガーナの方へ僕は行く。男は気絶しているから大丈夫。」
と。私はエイミーとリックの方へ行き、カカオに言われたことをそっくりそのまま伝えた。
「エイミーとリックは……………して」
「おう!」「了解!」
これで完璧だ。後は…。
「エンド、これから多分来る”彼”を頼んだよ。”彼”が誰かは分からないけど、、」
「…嗚呼。分かったよ」