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「この紅茶、美味しいでしょう?」
『うん!飲みやすくて…それに、ハーブの香りがいいね』
「ふふっ。なら良かったわ」
咲夜の能力は”時を操れる程度の能力”だ
その為、時なら好きな時にいつでもいじくれる
彼女は時を変えることにあまり興味を示していない
なぜならそれが日常茶飯事だからだ
時を止めるのだって単なる作業
時をいじくれるのなんて単なる仕事だ
だけどー
紗奈といる時は時なんて操れない
「…私、ふと思ってしまったの」
『何が?』
咲夜は青い綺麗な瞳で紗奈を見つめる
「貴方との時間なら永遠に続いてもいいと」
『…私も、咲夜と一緒にいれるならなんでもいいな〜』
「…!そう」
紗奈の言葉は間違っていた
『…ん?ここ…どこ…?』
いつの間にか紗奈は暗い密室に閉じ込められていた
『咲夜もいない…』
見たところ、微小な光や毛布があるようだ
『さ、咲夜っ!』
どんなに叫んでもすぐ吸い込まれてしまう
『い、いやっ!誰かここから出してっ!!』
「…あら、紗奈起きてたのね」
気配を一切見せずに咲夜は紗奈の背後に豪華な食事を持って立っていた
『さ、咲夜っ!ここって…!』
「私、紗奈があの時言ってくれた言葉、とても嬉しかったわ」
紗奈の言葉を遮るようにそう言う
「紗奈はあの時私と一緒にいられるのならなんでもいいと言っていたわね?」
『う、うん』
咲夜は優しく微笑んで紗奈の頬を優しく撫でた
「私も、あいにく同じ事を考えていたのよ」
「だから…」
咲夜は青い綺麗な瞳をじっと細めた
「いつでも会えるようにここに閉じ込めておくようにしたの」
『…え?』
咲夜はニッコリ微笑むと口を開いた
「時間や年齢は有限よ…。紗奈ならね」
「けれど私の力で永遠に紗奈は私と一緒にいれられるの」
『い…!いやっ!そんなの嫌っ!帰して!!』
紗奈は涙を流しながらそう訴えた
「でも紗奈が言ったでしょう?”咲夜と一緒にいられるのらなんでもいい”と」
『っ!』
咲夜は手を紗奈の頬から離した
「大丈夫よ、じっくり時間をかけていけば…きっと慣れるから」
「私と紗奈で、永遠になりましょう?」
ーEND