「どうして宰相といるの? もしかして、わたくしを裏切ったの?」
息があがり、苦しい。
それでもギイを止めなければ。
アンジェリカが肺に空気を吸い込むたび、それがギイへの言葉となって口をついた。
「騎士の誓いをしてくれたじゃない。とても嬉しかったんだから!」
暗がりの中でも見えるほどアンジェリカの顔は赤くなっていた。
全ての息が言葉に変わり、胸が苦しい。
分かり合えたはずなのに。
どうして。
悲鳴にも似たアンジェリカの訴えに、ギイは顔を苦し気にゆがめた。
「皇女殿下……」
ギイは思い出していた。
ここに立つまでのことを。
そしてそれよりもはるか昔。宰相の元へと行った時のことを。
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