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お楽しみにします!
あれからというもの、私と凛と佳奈は定期的に屋上に集まり、話をしていた。
話の内容は、最初の方はわたあめ病に関するものばかりだったが、だんだんと関係の無い話もするようになった。
そうして、私達は、皆でわたあめ病を克服しよう!と話をまとめた。
と言っても、わたあめ病のことを調べようにも本などには載っていなかったし、病院に行って検査をしても異常無しと言われてしまった。
ある日、いつもの様に放課後屋上に集まり、話をして解散した。
そして帰路に着く。私は家に向かいながらダンスの事を考えていた。
ダンススタジオで上手く踊れない自分。そんな私を見て笑っているスタジオの生徒達…。
「努力は必ず報われる」とか、ただの綺麗事だ。私はダンスを初めてから3年間、努力を怠らなかった。でも、上手くはなれない。自分の後から入ってきた子に負けて、先生に呆れられて、生徒達に笑われて…。
結局は才能なのだ。才能が無い人間が才能のある人間に勝てる訳がない。
そんなことを考えていると、あっという間に家に着いた。
家のドアを開けると、夕飯の匂いがした。
「あ、おかえりー美玲!学校どうだった?」
お母さんが声をかけてくる。
「ただいま、お母さん。学校は普通だったよ」
お母さんの問いかけに応えて、すぐ階段をかけ登る。そして自分の部屋に入り、ふぅとため息をついた。
パソコンを開いて「わたあめ病とは」と検索をかけた。
でも、いつも出てくるのはわたあめ病を信じる人を小馬鹿にした様な書き込みばかり。参考になりゃしない。
半分イラつきながらパソコンを閉じ、ベッドに寝転ぶ。段々と視界が狭くなっていき、私は眠りに落ちた。
そして朝。あれから何とか起きて、いつもの様に夕飯を食べ、お風呂に入り、寝た。
朝は寒かった。学校への道をゆっくりと歩く。
学校に着いたら、屋上へ向かった。
偶然にも、凛と佳奈も屋上へ向かう途中だった。「おはよー」と会話を交わしながら、屋上の扉を開ける。
でも、今日は先客がいた。
柵を乗り越えて、下を見下ろしている。
___自殺志願者だ。
「あ、あのっ」
凛は自殺志願者に声をかけた。
自殺志願者はゆっくりと振り向く。
「あの…話をしませんか?こっちに来てください…」
<アトガキ>
ども!えふです!
次の話は自殺志願者が主人公です!
お楽しみにー!!