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Chapter 6:Moonlight x BTS ──伝説の共鳴
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2023年、初夏。
HYBEの記者会見会場に、全世界のメディアが詰めかけていた。
大型LEDビジョンに映し出されたたった一行の文字が、
SNSとニュースを爆発的に揺るがす。
【MOONLIGHT x BTS WORLD TOUR】
THE SIREN’S ECHO
― 世界8都市、10公演決定 ―
ミンジュとBTS。
それは、“再生”と“伝説”が交差する奇跡の共演だった。
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【控室/記者会見の直前】
「マジでやるんだな、これ。」
ユンギがぼそっと言う。
「……やっと、俺らもステージに“戻る理由”ができた気がするよ。」
ホソクがうなずく。
テヒョンはスーツの袖を整えながら、ミンジュの隣に腰を下ろした。
「緊張してんのか?」
「うん。でも、もう逃げたくない。」
ミンジュはまっすぐ前を見つめて答えた。
「それでこそ、俺の妹だ。」
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【ステージ演出会議】
「グループ+ソロで構成を組む。
最初の幕開けは“ミンジュの独唱”、そこからBTSとのコラボ曲へ。」
ナムジュナが冷静に進行する中、
ジンは笑って言った。
「もう、そろそろ妹ちゃんに喰われてもいい頃だよな、俺たち。」
「ほんと、それ。嫉妬で倒れそう。」
ジミンが冗談混じりに言いながら、ミンジュの肩をポンと叩いた。
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【グガ × ミンジュ】
音合わせのあと、スタジオの片隅で。
「ミンジュヌナ、ツアー…大丈夫ですか?」
「うん、やるって決めたから。」
「僕、ずっとついていきます。支えますから。」
ジョングクの目は、どこまでもまっすぐだった。
ミンジュは少し照れながらも、優しく笑った。
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【ツアー初日/ロンドン】
超満員のスタジアム。
開演5分前。
ミンジュは深呼吸し、マイクを握る。
耳にはテヒョンの声が残っていた。
「お前が歌えば、それがBTSの未来を繋ぐ。」
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これはただのツアーじゃない。
“BTS”と“キム・ミンジュ”──
再び歩き出した者たちの、“伝説の共鳴”。
Chapter 7:ロンドン ── 声の再証明
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ロンドン・O2アリーナ。
6万人の観客が開演を待つ中、控室の空気は張り詰めていた。
ミンジュは、マイクを握ったまま鏡の前に立ち尽くしていた。
その姿に、ユンギが静かに近づく。
「お前さ、何と戦ってんの?」
ミンジュは少し笑った。
「……たぶん、自分。」
「なら、勝つしかねぇよ。
負けてもいいけど、負けっぱなしは似合わねぇ。」
ぽつりと言って、ユンギは缶コーヒーを置いて控室を出ていく。
その缶の横に、小さなメモが残されていた。
“声は、楽器じゃねぇ。魂だろ。”
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【楽屋裏/BTS全員集合】
ホソクが軽くジャンプしてリズムを取っている。
「London’s ready! 俺たちは?」
「Always ready.」
ナムジュンがすぐ返す。
テヒョンが後ろからミンジュの肩に手を置いた。
「ミンジュ、お前の声は、俺たちの“今”に必要なんだよ。」
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🎤Opening Medley:BTS & MINJU
『Bloodline』『Afterglow』『Still Here』
ミンジュとBTSのユニゾンがアリーナを揺らす。
観客の中には、涙をぬぐいながら手を振る子ども。
「ミンジュー!サランヘー!」と叫ぶ外国ファン。
舞台の光の中、ミンジュは心の中でつぶやく。
「これが、私のいる場所──」
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【ステージ終了後】
スタッフ全員が拍手で出迎える中、
グガが駆け寄る。
「…今日のステージ、最高でした。」
ミンジュは、ようやく本音をこぼす。
「……声が、歌が、ふふ、私思いっきり歌えた。
ファンの皆の顔も見れた!。」
グガは照れくさそうに笑って、
そっと言った。
「じゃあ、明日も聞かせてください。
僕が、毎日一番近くで、聴いてたいんです。」