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4 - 多分続く mmntmr・rir-

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2023年12月20日

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前編と後編に分かれます…!!


前編








気付けば私は桜の木の下にいた。とても大きくて、10mはあるように見える。

今は冬なのに満開で、両手で数えれるくらいだが花弁も舞っている。


「…」


見とれていた。

勝手に身体が動いて、その桜に吸い寄せられていく。

不思議な気分だった。


ふと、目線を隣にずらす。

勿論、誰も居ない。

ただ、もう1つ桜が増えただけ。


「‥きれい」


桜は、だんだん私を取り囲むように増えていった。

1番最初の、10mくらいある桜の木の幹を背にして、私は目をつむる。


「…」


身体がふわふわする。

瞼の先に、長い髪の人がいた。きっと、女性だろう。

その人は私に走って近づいてきている。


ばっ、と肩を掴んできた。

その衝撃で私はやっと目を覚ます。


「っ!?」

『はぁ…はぁっ‥あぶなっ…』


息を切らして『危ない』だの『妖怪』と口々に呟く彼女。

あの桜の何が危ないんだろうか。


「‥あれ?」


きょろきょろ周りを見渡しても桜なんてどこにもなく、数本、銀杏が生き生きとしていた。

それを認識した途端、何故かぞわっと背筋が寒くなる。


『貴女‥今、桜に取り込まれそうになってたんですよ…。』


“桜”について説明しだす彼女。要約すると、

・桜は人を取り込み成長する妖怪で、人の幻覚に現れる。

・だが、その人の持つ、人や物への想いが強いと何者かが現れて取り込むのを阻止する。


『‥貴女にはまだ、ここに居て欲しいんですから。』


彼女は墓地を背にして笑った。

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