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【お守り】
我が家に代々伝わる 『災いを呼ぶ呪いの石』
呪いなんて信じない私は
この石のカケラでアクセサリーを作り、
身につけ始めた。
『災いを呼ぶ呪いの石?逆なのでは…? 』
『これ、とんでもない、幸運の石なのでは?』
乗っていた飛行機が墜落した時
私ひとり生き残った。
地震で何千人も亡くなった時も
崩れたビルの中私だけ無傷。
今も…火災の中
私だけが無事だった。
この石を身につけるようになってからだ。
守られているんだ。
こんなすごい力をひとりじめなんて
しちゃいけない…
残りの石もすべてお守りに加工しよう。
世界中のたくさんの人に
この力を広めるんだ。
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みなさんは意味が分かりましたか?
それでは、解説に移ります。
〜解説〜
飛行機の墜落。
大地震でビルの倒壊。
今度は火災。
なんて、おかしいくらいの不運続き
そう、おかしい。
石が災いを招き続けているのだ。
持ち主の行く先々で…
宿主を殺さず、
その移動にしたがって
行く先々で感染を広める病原菌のように。
この石も持ち主だけは守り、
その人生の中で周囲の多くの人に
災いを起こしているのだとしたら…
…残りの石をすべて、
たくさんの人に分けて…
大丈夫だろうか。