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はい。今回は最終回だね
長編集楽し、、
地雷回れ右
スタート
久住の唇が離れると、志摩はしばらく動けなかった。
息が詰まるような静けさの中、ただ自分の鼓動だけがうるさく響いていた。
「……はは、どうかしてるわ、ほんま」
声にして、初めて気づく。
その言葉には、自嘲も後悔もなくて――ただ、静かな受け入れだけがあった。
久住は志摩の肩に、額を軽く預ける。
「なぁ志摩ちゃん、ずっと思っとったんよ」
「……何をだよ」
「俺のこと、捕まえてくれたらええのにって。
それで終わるなら、きっとそれが一番正しかったんやろなって」
「……」
「でも、あんた、それやらへんかったやろ。
俺の前で正義ヅラしとっても、目ぇがずっと揺れとった。
……そのうち、きっと、落ちてくるって思ってた」
志摩は唇を噛んだ。
否定できなかった。
最初に久住に出会ったとき――そのどこか空虚な笑みの奥に、惹かれてしまった自分が確かにいた。
「……お前は人を壊すのが上手すぎる」
「壊したんやない。引っ張っただけや。あんたが、元々そっち側の人間やったんや」
「……」
「そうやろ?」
ソファの隙間が消えるほど、久住が距離を詰めてくる。
そのまま、そっと首筋に唇を落とした。
肌がびくりと震える。
「なぁ志摩ちゃん。もう戻られへんで?」
「分かってる」
「後悔せぇへん?」
「……するかもな。でも――」
志摩は久住の髪に指を通し、ぐっとその顔を引き寄せた。
「お前がいない未来よりは、マシだ」
久住の目が、一瞬だけ見開かれた。
それから、子供みたいにくしゃっと笑った。
「……なんやそれ。ずるいわ、ほんま」
再び唇が重なり、今度は深く、濃密に、互いを貪るように交わる。
感情の輪郭が溶けて、ただ、久住の存在だけが身体の奥に残る。
この夜が終われば、何かが壊れる気がしても。
それでも、今だけは――
堕ちていく感覚さえも、心地よかった。
ちょい短いかな?
久住受け多すぎて病みそう
志摩ちゃん可愛いっっっっ