コメント
2件
(*゚0゚)ワーオ若いさんの大森くんに対する執着がすごい!!
椅子の上で小刻みに震える腰。
額から汗が滴り、吐息は荒く、限界は目前だった。
(こんな穏やかな顔のくせに……俺のこと、きっと見抜いてるんだろ)
机の上に置かれたカードが、今の自分のすべてを支配していた。
ラミネート加工されたその表面に映るのは、赤い照明に照らされ、真剣な眼差しで歌う大森元貴。
だが若井の脳内では、それはすでに現実を超えた存在になっている。
「……元貴……」
声に出すたび、下腹部が疼く。
彼はまだ意地のように扱く手を緩めず、妄想をさらに膨らませた。
――薄暗い部屋。
自分を元貴が見下ろしている。
『……若井、もっと俺に触れられたいんでしょ?』
笑みを浮かべながら、ゆっくりと歩み寄ってくる。
背もたれに押し付けられ、両手を頭上に取られた。
そして元貴が唇を強引に奪ってくる。
「ふ……っ、元貴……」
抵抗しようとしても、強い眼差しに貫かれた瞬間、心臓が大きく跳ねる。
『大人しくして。俺にされるの、好きなんでしょ?』
首筋に唇を寄せられ、低く囁かれる。
甘い吐息が耳にかかるたび、体中に電流が走った。
「……っ、は……」
頭の中の元貴はさっきとは別人のように支配的で、容赦なく攻めてくる。
『ほら……胸も触って、自分で感じて』
想像の元貴に命じられる。
現実の若井はTシャツをたくし上げ、指で乳首を摘まむ。
「……あ、ぁ……っ」
小さな快感が全身へ伝わり、思わず腰が浮く。
『……もっと声出してよ。俺に従ってるって、ちゃんと聞かせて』
「ん、……くっ……元貴……っ!」
現実と妄想が入り混じり、気づけば声は命令のように熱を帯びていた。
妄想はますます濃くなる。
『若井……お前のここ、俺の手で扱いてやるよ』
元貴がそう言って、手首を押さえつけ、自分の熱を容赦なく、しごき上げるイメージが頭を支配する。
「や……っ、元貴、そんな……っ」
汗が額を伝い落ち、肩が小刻みに揺れる。
自分で動かしているのに、頭の中では完全に元貴に支配されていた。
「……はぁっ……もう、だめ……っ」
『我慢なんてしなくていいから。俺に全部見せて…』
吐息混じりの声が耳の奥で響く。
若井は息を切らし、汗ばむ手をさらに速める。
「……ダメ、イき……そう……っ」
『イきたいんでしょ? 俺の名前呼びながら……』
『全部、出して?』
——脳内に響いたその声が、最後の一線を断ち切った。
「……っ元貴ぃ……っ、イく……!!」
勢いよく椅子を蹴り立ち上がる。
そして、腰を突き出したまま、机に置かれたカードに向かって全てを解き放った。
「っあぁぁぁぁっ!!!」
迸る熱が真っ白な飛沫となって飛び散り、カードに容赦なく降りかかる。
ラミネート加工された表面に、白濁がじゅるりと広がり、元貴の真剣な瞳が一瞬にして曇っていく。
「……はぁっ……はぁっ……」
肩で荒く息をしながら、机に手を突く。
震える指先でカードを持ち上げれば、その表面には自分の欲望の跡が滴り落ちていた。
「……っ、元貴……」
情けない声が漏れる。
けれど、目に映るのは世界で一番美しい汚れだった。
「今日の子は……やっぱり最高だったな」
濡れたカードをウェットティッシュでそっと拭う。
綺麗になった元貴の顔をもう一度見つめると、さっきまでの淫らな光景が脳裏に重なり、思わず再び昂ぶりそうになる。
「……次は、どの子にしようかな」
そう呟くと、若井の胸に再び熱がこみ上げてきた。
ファイルに並ぶ数多の元貴たち。
その中から選ばれた一枚が、また新たな夜を支配するだろう。
彼にとってフォトカードはただのコレクションではない。
それは欲望と執着をぶつける対象であり、夜ごと繰り返される——秘密の儀式だった。
END