雲雀視点
俺の家まで車で向かい、いつの間にか眠ってしまったセラおをおぶる。リビングのソファに下ろして、優しく起こしてやる。
sr「…カハッ!?ガハッケハッ」
背中を軽く叩いただけで、どうしたんだろう?
hb「セラお!大丈夫か?」
sr「ハァ―ハァ―、は…?」
怒った目でこちらを見る。
sr「ぃ、今…背中…殴って、きたッじゃん…!」
hb「ぇ?」
殴ったのか?俺が、セラおを?どうしてッ?そんなつもりじゃないのにッ!
hb「…ごめんなッ!どこが痛いッ?」
背中をさすろうとした。だけなのに。
sr「い″ぁ″ッ」
まただ。なんでだ?
hb「ッ!?」
痛がるセラおの背中には、爪痕があった。無意識のうちに。何してんだ、俺。
hb「ごめんッ触んないから、今救急箱持って来るからな!」
救急箱を差し出すと、
sr「…俺だけじゃ、出来ないからさ、気をつけて、やってみて、くれる?」
セラおが言うなら、そう思って恐る恐る触れてみる。…大丈夫だ!意識したら傷付けずに済んだ。だから、また会った時も慎重に触ってみた。…やっぱり大丈夫だ!でも、俺とセラおの間には、どんどん壁が出来ていった。お互いに気を使い過ぎているんだ。分かってるけど、そうしないと傷つけてしまう。だから、仕方ないんだ。
hb「ごめんな、セラお。」
sr「…いいよ~。お互い様だからね~それに今、話してて幸せだし…!」
そう言うセラおは、寂しそうに、でも本当に幸せそうに笑った。
このまま、俺に堕ちてくんないかな~笑
end1.「理不尽」