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君と僕の世界

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君と僕の世界

7 - 無数のエモーショナル

♥

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2025年04月29日

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「涼ちゃん、ご飯できたよー。」

元貴の声で目が覚める。そっか、昨日元貴の家に泊まったんだった


「涼ちゃん、今日はうちに泊まりな。」

「え?」

「明日若井は夜に帰ってくるんでしょ?俺が快眠フルコースを振舞ってあげるよ。」

「お母さん・・・!」

「誰がお母さんや。」


宣言通り、元貴は美味しい夜ご飯、温かなお風呂、ちょっといいお酒、温かな寝床(僕のお気に入り元貴宅ふかふかソファー)。そして今、目の前には栄養満点朝ごはん。

「お母さんありがとう!」

「誰がお母さんや。」

「いっただきまーす!」

一口食べる。

「おいしー!本当に元貴なんでもできるね!?」

「涼ちゃんの口に合ってよかったよ。」

元貴と一緒にご飯を食べてると

「若井は何時頃こっちに着くか涼ちゃん聞いてる?」

「詳しくは聞いてない。昨日の夜寝ちゃったから、若井から連絡来てるかも。」

スマホを開くと

「あれ?」

「どうしたの?」

「通話履歴ある。」

「ふーん・・・。」

「でもこの時間僕寝てたよね?」

「涼ちゃんのことだから寝ぼけてスマホ触ったんじゃない?」

「若井との電話が日課になってたから、無意識に出ようとしたのかも。」

滉斗に悪い事しちゃったなぁ。

「涼ちゃん。すぐには難しいかもしれないけど、ちゃんと若井に気持ち話すんだよ?」

「はーい。お母さん。」

「もういいって。」





仕事を終えて滉斗の家に行く。貰ってる合い鍵で中に入ると、当たり前だけど滉斗の匂いがした。テーブルの上には揃えられたリモコン。脇のラックには音楽雑誌。滉斗らしく、整理整頓された部屋。

(僕とは大違いだなぁ。)


なんで滉斗は僕なんかを好きになったんだろう?


以前から聞きたかったけど、魔法が解けてしまいそうで怖くて聞けなかった

だから、滉斗の前ではなるべく笑顔でいようと決めた

僕の笑顔がすごく好きだと言ってくれたから

少しでも、この魔法が続くように願いを込めて





「・・・か・・・、・・・。」


「ん・・・?」

いつの間にかソファーで眠ってしまっていたようで、ゆっくり目を開けると

「滉斗・・・!?」

目の前に滉斗がいた。

「ただいま、涼架。」

「おかえり!ごめん、寝ちゃってた。」

慌てて起き上がると、隣に滉斗が座った。そして笑顔で両手を広げる。僕も笑ってその腕の中に飛び込んだ。

「今帰ってきたの?」

「ちょっと前。涼架の寝顔見てたら時間が経ってた。」

「えぇ?!はずっ。起こしてよ!」

「いいじゃん。それより渡すものあるから。」

「お土産?」

立ち上がった滉斗は、ソファーの陰から何かを取り出した。

「流石に108本は用意できなくて21本だけど・・・。」

青いバラの花束、その中央に1本黄色いバラの花があった。その花束を抱えながら、ポケットから取り出した小さな箱を開ける。その中には、輝き光る石が付いた指輪が入っていた。

「本当は涼架の誕生日に言うつもりで指輪準備してたんだけど、涼架を不安にさせたままじゃ俺が嫌だから。」

片膝をついて箱を差し出す姿は、まるで映画のワンシーンの様だ。


「俺とずっと一緒に居てください。」


滉斗の言葉を瞬時に理解できなかった。

「これって・・・どうゆう・・・。」

多分今僕は間抜けな表情をしているだろう。

滉斗は苦笑いしながら、再び隣に座った。

「涼架さん。」

「な、なに?」

「俺と結婚してくれませんか?」

「はぇ?!」

びっくりした拍子に目から涙がぽろぽろと零れ落ちるのを感じた。その涙を、滉斗は優しい手つきで拭ってくれる。その温かさに、さらに涙が零れた。

「厳しい道のりになるのは分かってるけど、涼架と一緒なら乗り越えられると思う。だから、秘密の恋から秘密の結婚に昇華させてみない?」

滉斗は僕の左手を取ると、指輪を薬指に付けてくれた。

「愛してるよ、涼架。」

「!?」

「ずっと大事にする。」

「滉斗・・・。」

「答え、聞かせて・・・?」


滉斗はずっと考えてくれてたんだ

それなのに僕は・・・


きっとこれが最後の恋

これから先、滉斗以上の人は現れない


だから


「不束者ですがよろしくお願いします。」

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コメント

4

ユーザー

あらぁお母さんさすがだねぇ このプロボーズいいねぇ

ユーザー

💙のプロポーズ、良すぎます✨ でも、同じぐらい♥️のお母さんも好きです!笑 何回もお母さん!と私も呼んじゃいました🤭

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