「だから…アキラくんの隣でいるのは…僕じゃ…だめですか…?」
彼の真っ直ぐな瞳が私を深く覗く
「えっ…ぁ……わたし…は………」
言葉が詰まる
思っても見なかった言葉だ
セラ夫じゃない彼が私の隣にいる
そして今までとはほとんど同じだけどそこには貴方がいない
そんな毎日を楽しく過ごす。
確かに………、それが私にとっても彼にとっても、
それが一番良い…シアワセの道なのかも知れない
でも…それでも…そうだとしても
私は_________
「ありがとうございます」
あなたの隣でいたいんだ
「そう言って貰えて…嬉しいです」
「………」
「でも…どうやら私は、諦めの悪い質でして」
都合のいい言葉で言いくるめる
例えこの気持ちが私にとって彼への気持ちが
恋愛でもなく
友情でもなく、
呪いや、
どうでもいい誇り
例えだだの執着であったとしても
「彼の隣でいるために悪足掻きさせてもらいます」
セラフ
やっぱり私はあなたの隣にいないと駄目みたいです。
「ははッ……、そうですかアキラ君らしい答えですね。」
「もし…彼がいやに…なったらいつでも僕のところにきてくださいね」
「僕の隣はいつでも空いてますから」
「はい」
そう一言言い残し
私はその場を後にした
パタンと扉が閉まったのがわかった
彼がいなくなったのを確認したあと僕は一人
深い溜め息と、少しの涙を流しながら
ソファーに顔を埋める
「好きだったのになぁ………、グスッ」
なんて情けない声は決して誰にも届かない
愛しい彼の選んだ決断だ
もしも、あたって彼が砕けたなら
せいぜい思いっきりそんな男を忘れるぐらいに
笑ってやろう
「好きですよ………、アキラ君_________ 」
だから今はただじっと目を閉じて
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!