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毎日毎日忙しいけれど、龍聖君の体は大丈夫なのか、それが心配でたまらない。
高校時代から、体調を崩すことがないように、キチンと自己管理して運動も怠らない人だったけれど……
最近はジムに行く時間もなくて、部屋で簡単な筋トレをしているけれど、きっと物足りないだろうと思う。
「ご馳走様。オムライス美味しかった。琴音のご飯はすごく元気が出る。いつもありがとう」
食欲はあるみたいで良かった。
忙しいのにこんな風に気を遣ってくれて、余計に疲れさせている気がして申し訳なく感じる。
「ううん。ねえ、大丈夫? またこれから部屋で仕事でしょ?」
「ああ。明日会議があるから資料を読み込まないといけない。ブライダルのイベントの手伝いに行くから、昼からホテルの方にも顔を出す予定だ」
「本社にもホテルにもじゃ大変だね」
「……仕事は本当に楽しいんだ。そこに嘘はない」
「うん、龍聖君、毎日頑張ってるもんね」
「俺のことはいい。それより、琴音は大丈夫か? お前も仕事で疲れてるのに、ご飯作って、家のこともしてくれて……」
「私は全然大丈夫。本当だよ」
好きな人のために何かをすることは、全然苦にならないとわかったから……
世の中の夫婦は、こうやってお互いを支え合っているんだ。
日々の生活から学ぶことは本当に多い。
「琴音……」
「ん?」
龍聖君は、急にトーンの低い声で私の名前を呼んだ。
「琴音はそうやって頑張ってるのに、俺はお前のために何もしてやれてないな」
龍聖君……急にどうしたの?
こんな落ち込んだ顔、普段は見せないのに。
「何言ってるの? 龍聖君は鳳条グループの御曹司なんだよ。世界で活躍する人。そんなすごい人のためにご飯を作れるんだから、私はとても幸せだよ。それにね、家事とか結構向いてるみたい。掃除も洗濯も料理もすごく楽しいの」