テラーノベル
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ニュース「先月、○○で死亡している夫婦と子供が発見されました」
ニュース「家族は四人家族で、娘だけが生き残って、幸い怪我などはなさそうです」
ニュース「警察は最近噂の快楽殺人鬼の線で調べています」
ニュース「次のニュースです」
ニュース「…………」
1か月前(ニュースから1か月前)
警察「生き残りがいたぞ!!」
警察「お嬢ちゃん!!早くこっちへ!!」
〜
1週間前
警察「少しお話して終わるからね」
ルラ「はい…」
警察「お嬢ちゃんのお名前は?」
ルラ「…ルラ…ルイリーラ・ロレスター」
警察「年は?」
ルラ「12…」
警察「ちょっと踏み込むよ」
警察「どうして君のご両親が亡くなったかわかるかな?」
警察「誰かいたとか」
警察「いきなり苦しみ出したとか」
警察2「ちょっと先輩!踏み込みすぎですよ!!」
警察2「この子は殺人現場を見たんです!」
警察2「トラウマになっているかもしれないのに!!」
警察「こうでもしないと犯人をつきとめられないまま終わってしまうんだ!!」
警察2「ッ……」
ルラ「…………………」
ルラ「……私ね、お母さんとお父さんと弟がいるの」
ルラ「幸せな家庭だった」
ルラ「だけどね、最近、お母さんたちは弟ばっかり構うの」
ルラ「それでね、嫌われちゃったのかなって私思ったの」
ルラ「だからね、、お母さんに聞いたの」
ルラ「『お母さんたちは私の事好き?』って」
ルラ「そうしたらお母さんは『お母さんたちはルラのこと大好きよ』って言ってくれたの」
ルラ「私人生で1番嬉しかった」
ルラ「だからね、私はあの時間を一生生きたかった」
ルラ「ずっとあの時間が良かった」
ルラ「でも世界の時間は止まってくれない」
ルラ「だからお母さんたちの“時間”を停めちゃおうと思った」
ルラ「そうしたら私たち家族は一生幸せ」
ルラ「だから私たち家族はみんな幸せな時間のまま」
ルラ「今もこれからも」
ルラ「みんなをソファーに座らせて」
ルラ「お母さんには白いワンピースを」
ルラ「お父さんには白いシャツに白いズボンを」
ルラ「弟には小さな白いシャツと白いズボンを着せたんです」
ルラ「全部私が作ったもの」
ルラ「あの時間も全部私が作ったもの」
ルラ「自分で作ったものは自分のものになる」
ルラ「私は自分だけの幸せな家族が欲しかった」
ルラ「けど、あのままでは手に入れられなかった」
ルラ「だから私が手作りしたんです」
ルラ「夜になるとね?みんな赤い服に着替えてるんです」
ルラ「部屋のカーペットと同じ色」
ルラ「テレビをつけて」
ルラ「私は真ん中に座って」
ルラ「お母さんとお父さんの腕に抱かれて」
ルラ「私は弟を抱っこして」
ルラ「家族団欒でテレビを見て」
ルラ「一緒に笑うんです」(ニコ
その笑顔は
あまりにも穏やかで
あまりにも闇に飲み込まれたような笑顔だった
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