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太宰さんの誕生日ということで初ノベルです。誤字脱字あったらすみません。それでもいいって人はどうぞ。
ねぇ、織田作。今日はね、私の誕生日なんだ。
だからね探偵社の皆が祝ってくれたんだ。朝っぱからね笑本当に皆は優しいよね、こんな人殺しが生まれた日だってのに、それを知ってまで祝っちゃうんだよ、ほんとにおかしいよ、ましてやボートマフィアの人達まで押しかけてきちゃってさ、あれは流石に吃驚しちゃったな。あの蛞蝓まで祝っちゃってさ、皆変わってるよね。あのね、ほんの少し嬉しいと感じたんだ、生きてて良かったって、でもね、やっぱり何か足りないんだ、其れはね、織田作、君なんだよ。あれ、おかしいな、雨でも降っているのかな、ねぇ織田作涙が止まらないよ、あの時流せなかったのに、なんで今流してるんだろうね。織田作…あの時止められなくてごめんね、君の未来を奪ってしまって本当にごめん。巻き込んでしまって、ほんとにごめん。ねぇ、織田作、信じてくれ、あの時の私は本当に心の底から笑えた気がしたんだ、本当に、嘘じゃないんだ。すぐにこの感情を無くすから、少し時間をくれないか、本当に泣く資格なんて無いのに、私が欲張らなければ、、、
「太宰」
そう呼ばれた気がした。私は口を噤んだ。次の言葉を待っていた。
「太宰、誕生日おめでとう。人に泣く資格なんて無いだろう、それに、もし有ったとしてもお前はそれを持っているだろう、何せ、お前は俺の友人だからな」
と、聞こえた気がした、眼から溜まっていた涙が溢れた、あぁ、私はここに居て、泣いても良いんだと、思ったら、涙が溢れ返って止まらない。
「太宰、お前はよく頑張っているよ、生まれてきてくれてありがとう、誕生日おめでとう」
今度は頭にも感触が有った。とても懐かしい感触だ。あの優しい大きい手で包み込まれるような、頭を撫でられた感触だ。
それを優しいような、罪悪感を抱くような目で見ていた一人の人間と1匹の猫の影が闇に飲み込まれて行った。